2時間だけのバカンス #2 (ページ41)

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筒抜けページ41

＿＿＿じょうぶ？

＿＿＿＿＿＿大丈夫？

目を開けると目の前に大我さんの顔があった。

『大我さん』

その丸い瞳に涙を浮かべる大我さんが愛おしくてたまらない。

私の声に気づいた大我さんは私の名前を呼び強く抱き寄せた。背中に回る手からぬくもりが伝わってきて温かい。

大我さんに力を貸してもらい立ち上がると、そこはまだ外の廊下で、気を失ったのは一瞬だけらしかった。

「Aちゃん！最高だったよあの金的！！」

後ろから田中さんが拍手しながら近づいてきた。すると横を歩いてきた警察官の姿を見て思い立つ。

『あ！！せ、正当防衛ですから！！』

田中さんが金的とか言うから思い出した。さっきも元カレ股間抑えてたし、傷害案件とかならないよね！？

すると警察官は笑いながら答える。

「通話中の音声も録音されていたので、証拠品となりますよ」

ん？？

『通話中の音声？』

何の通話だろう。電話なんてしてないしな、

「Aちゃん、襲い掛かられる直前に、きょもの携帯に電話かけたんだよ。何かに当たった衝撃とかで偶然かもしれないね」

「奇跡の偶然だよホント」と田中さんが言う中、私は焦っていた。

あの会話、全部筒抜けだったの！？

＿＿