6 ページ7
でんき、と書かれたマグカップと、恐らく元カノさんの名前が書かれたマグカップ。プリクラ、お揃いのTシャツやパーカー、下着まで出てきて、恐らくここで同棲していたんだろうと察する。
(やっぱり、私なんて.....)
『.....やめようやめよう、卑屈になんてなっちゃいけない。』
自分の頬を叩いて言い聞かせる。
(電気君のお嫁さんは私。うん、大丈夫。.....よし、買い物行こっかな。)
こんなに濃い一日を過ごしたのは初めてな気がする。
デートして、すごく楽しくて、ドキドキして、でも年上だからって言葉に悩んで、家に帰ってきて、電気君はすぐお仕事に行ってしまって、私も家事をしてたら電気君の元カノさんとの思い出の品を見つけてしまい、自分を情けなく律している。
『はぁ、』
大きなため息をついてマンションを出る。
(あんなにすごい人と結婚出来ているんだから、多くは求めちゃいけない。そうよA。いつからこんなに欲深くなったの。)
電気君の元カノさんに対して嫉妬のような感情を抱いてしまった自分があまりに欲深くて恥ずかしくなる。
ドンッ、
？「ぃた、」
『ぅわっ、あっ、ごめんなさい、！』
？「いえいえ、ってあれ！？キミ上鳴の奥さんじゃない、！？」
『っえ、！？』
週刊誌かと思って身体を強ばらせる。
？「あぁ、大丈夫。週刊誌じゃないよ。俺、瀬呂範太。上鳴の雄英の同級生。」
ほら、と言ってスマホを見せてくれる。そっと覗くと、確かに電気君と目の前の人が卒業証書を持って雄英の前に立っている。
瀬「上鳴、雄英の同窓会とか、飲み会とか、いっつも君の話ばっか。酔ったら写真も見せてくるしさ。知ってる？家ではスマホのホーム画初期画像だけど、家の外じゃ奥さんなんだよ。まぁ、これもあいつが酔って独りでに喋りだしたんだけどね。」
『え、！？』
確かに、電気君はいつもホーム画面は初期画像だ。
(そうだったんだ.....)
少し嬉しく思いつつ、それでも不安は消えない。
瀬「で、なんかあったの？えーっと、Aちゃんだったっけ？」
『あ、え、いや、何も無いです。』
瀬「嘘つけ。Aちゃん、今にも泣きそうな顔してるよ。」
『え、？』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 186人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
メレンゲドール - 豆腐の凉宮さん» まじそれなっです♫ (7月4日 20時) (
レス) id: 8eb40be3b6 (このIDを非表示/違反報告)
豆腐の凉宮 - 天喰さん宅をできたら御願い致します！13時さん愛してますｺｯ☆ chu♪キモくてすいません (5月8日 22時) (レス) @page26 id: c43eafab12 (このIDを非表示/違反報告)
咲 - 瀬呂さん宅も出来れば書いて欲しいです……！ (2023年2月20日 15時) (レス) @page26 id: e6157bceda (このIDを非表示/違反報告)
ひな - 轟さん宅も書いてほしいです！主人公と電気君のむかしのからみもみてみたいです。たくさん送ってしまい申し訳ありません。 (2022年12月12日 13時) (レス) @page42 id: f3f89661a7 (このIDを非表示/違反報告)
13時(プロフ) - リクエスト受け付けてますのでぜひお気軽に書き込んでください、！ (2022年11月19日 20時) (レス) id: aa9189fcbe (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：13時 | 作成日時：2022年9月16日 19時
