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少しずつ､物事がいい方向に進み始めている｡
慊人も､ゆっくりと変わろうと歩き始めた｡
お見舞いに来てくれた由希も､紅葉も｡言葉にはせずとも少しづつ新しい何かを見つけ始めている｡
……自分は､自分はどうだろう｡何か､変われただろうか｡
一番大切な人に､好きな人に……｡
“幻滅だ”
｢…………っ｣
幻滅されてしまっているのに｡
自分が崖から落ちた時も､泣かせてしまった｡
これじゃ､嫌われたって仕方ない……じゃないか｡
｢Aちゃ……｣
｢っああもう！！｣
｢っ！！？｣
ぺちぺちっ！！とAは両手で頬を叩く｡
泣くな｡泣くな｡泣いていい立場じゃないのに｡
｢なっ！なななAちゃ……っどうされました！？｣
｢…………っ｡どうしよう､透……｣
｢え？｣
｢私……やっぱり好き……好きだよ……｣
｢Aちゃん……｣
｢……こんなこと言ったら､不謹慎だけど……っ｣
好き｡好きだよ｡夾君｡
あなたのことが､こんなにも｡
死ぬほど｡
｢こんなこと思ってるって知られたら……また嫌われちゃうかな……っ｣
｢Aちゃん……っ！｣
透は､目の前でただ好きな人を想って泣くAが､たまらなく､綺麗だと思った｡
大丈夫｡嫌われてなんかない｡
そう､伝えたい気持ちをグッと堪えて､腕の中で泣き続けるAを､強く抱きしめる｡
気づけば､二人で涙が枯れるまで泣き続けていた｡
｢ねぇ……透｣
｢はい､Aちゃん｣
｢……一つ､お願いがあるんだけど､聞いてくれる？｣
第121話
｢本当に､大事だから｣
……To be continued
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言ノ葉(プロフ) - ベルモットさん» コメントありがとうございます｡少しでもこの作品の良さを知っていただけて嬉しいです｡完結まであとわずかですが､見守って頂けたらと思います！ (2021年5月3日 13時) (
レス) id: ebcac45cbc (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - 初コメです。夢主とあきとの関係性が好みでした。フルーツバスケットは最近興味を持ち始めたもので、この夢小説を読んでより魅力が理解出来ました。 (2021年5月2日 17時) (レス) id: 88ef9ef77c (このIDを非表示/違反報告)
言ノ葉(プロフ) - ナツコさん» コメントありがとうございます｡何度も読み返してくださって本当に嬉しいです｡完結まで､優しく見守って頂けたらと思います｡ (2021年5月2日 0時) (レス) id: ebcac45cbc (このIDを非表示/違反報告)
ナツコ - この作品、とても大好きです。何度も読み返しては、泣いてしまいます。完結まで頑張ってください。 (2021年5月1日 20時) (レス) id: 58a748358e (このIDを非表示/違反報告)
言ノ葉(プロフ) - フレンダさん» コメントありがとうございます｡本当にどんどん終わりの時が近づいてきていて､書いてる私自身とてつもなく寂しい気持ちでいます(笑)それでも最後までしっかり書きたいと思いますので､引き続き見守っていただけたらと思います！ (2021年4月27日 15時) (レス) id: ebcac45cbc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：言ノ葉 | 作者ホームページ：https://twitter.com/KotohaJNWEST?s=09
作成日時：2021年4月22日 3時
