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｢お前は……いい歳してへそ曲がりすぎる｡手の内をひとつも見せてやらないから慊人もますます意固地になるんだ｣
｢あー……えー？でもそれはわざとやってる事だし……｣
｢わざとなのは分かっている｡
……いい加減､年下相手に意地の張り合いはやめたらどうだ｡俺から見てもお前は時々､心底慊人を嫌ってるみたいだ｡
……もう少し､優しくしてやったらどうだ｣
｢………………｣
｢優しく｣｡それは､今まではとりだけでなく紅野にも､慊人本人からも言われたことだ｡
｢……そうは言っても､所詮僕の“優しさ”なんて急ごしらえの後付け品だし……君のような“本物”には適わないんだよなぁ……｣
縁側から腰を上げ､顎に手を当てながら考える｡
｢……何故だろう｡僕はそれを“悲しい”とは思わないけれど｡
何故だろう｡例えば
これを“歪み”と呼ぶのなら､僕はまさにそれだろう｡
そしてそれすらも“悲しい”と思えないのは
とてもさびしいことなのかもしれない｡
｢……こんな人間こそ､本当に夢に見るべきだったのは…………｡
……でもまっ！ともかく僕は元来優しい人間でもないからってことで！ね！｣
｢努力する前に放棄するか｣
｢……慊人がもっと､君のように寛大で､紅野クンのように無心な､そんな“優しさ”を僕にまで欲しがっているのだとしても､無茶な話だ｡
僕は､
＊＊＊＊＊＊＊
一方その頃､紫呉宅では紅葉や潑春も含め総勢八人というなかなかの大人数が居間に集まっていた｡
｢なんか……人数集まっちゃったけど､夕飯どうしようか……｣
｢バーベキューやろーよバーベキュー！！｣
｢この家保護者いらないよね……｡
てかさ……燈路達も来るなら来るで一言連絡入れなきゃダメだよ……？｣
｢バーベキュー！｣
｢それは悪かったとも思ってるけどさ……｡でも……｡
夕飯作るハメになる奴らが迷惑してないなら別にいいかなって｣
燈路達の視線の先には､透と杞紗がハート乱舞で抱きしめ合い､それを微笑ましそうに見ているAの姿があった｡ちなみに燈路たちの視線には一切気づいていない｡
｢あのー……本田さん達ー……ちょっと相談したいことが……｣
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言ノ葉(プロフ) - hymaaaaaさん» コメントありがとうございます！！物語も終盤ではありますが､優しく見届けていただけたらと思います(´∀｀*) (2021年4月19日 10時) (
レス) id: ebcac45cbc (このIDを非表示/違反報告)
hymaaaaa(プロフ) - 何回も何回も！星満点付けるほど大好きです！！更新再開ありがとうございます！今後も楽しみにしています！ (2021年4月19日 0時) (レス) id: d0380912b8 (このIDを非表示/違反報告)
モモ - 再開して頂けてとても嬉しいです！ゆっくり書いて下さい！いつも楽しみにしてます(^^) (2021年4月5日 18時) (レス) id: 320593a939 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：言ノ葉 | 作者ホームページ：https://twitter.com/KotohaJNWEST?s=09
作成日時：2021年4月3日 21時
