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｢捜せ！見つけ出せ！｣
｢え！？何！？覗き見ッスかぁ！？｣
｢合点承知！！｣
｢え？え？｣
｢え"え"！！はなちゃんまで！？｣
スタコラサッサーと走っていったありさ達を､残されたA達は呆然と見送る｡
｢行っちゃったね……｣
｢はい……｣
｢二人とも｡俺達は先に行ってようか｣
｢でも……｣
｢大丈夫｡
｢え……？｣
由希はそう言って､ありさとは逆方向へと歩いていく｡
Aと透は由希の言葉に少し疑問を持ったが､そのまま由希の背中を追いかけた｡
ちなみにその様子をプリユキのメンバーは悔しそうに見ていたと言う……｡
＊＊＊＊＊＊＊
そうしてしばらく三人で観光していると､夾と共にありさ達も戻ってきた｡
しかし､どこかありさはイライラとした様子で､男子達は頭を抱えてひたすら｢モテたいモテたい｣と呪文のように繰り返していた｡
一体なにがあったのだろうか……｡
一人いつも通り冷静だった咲に話を聞くと､どうやら夾の告白現場を見つけ､ちょっかいをかけた結果なかなかの大騒ぎになってしまったらしい｡
｢……で？先生に一喝されて戻ってきたと｣
｢だ､大丈夫でしたか……！？｣
｢け､喧嘩とか……｣
｢大丈夫よAちゃん｡透君｡私がずっと付いていたから大事にならずに済んだわ……｣
｢ウソつけ！おめぇ買い食いしてただろーが！｣
｢……ったく！見つかったのが繭ちゃんだから助かったけどよぉ！
あ"ー！！でもムカつくマジウザ！！勝手な理屈で八つ当たりしてきやがって！！
ずぅえってぇあたしはあんな
まだイライラがおさまらないのか､ありさは頭を抱えてぷんぷんと怒っている｡
しかし如何せんA達には｢あの女｣が誰のことかはさっぱり分からず､Aは夾を見上げて聞いてみた｡
｢あの……そもそもなにが原因で……？｣
｢…………っ別に｡おまえに関係ないっ！｣
夾も夾で言いたくないのか､少し照れたように顔を逸らしてAに強く言い放つ｡
しかしその直後､それを聞いていた由希によって強烈なチョップが脳天を射抜いた｡
(いつの間にやら翔の特技を会得※威力三倍)
｢な……っにしやがる！！どいつもこいつも好き勝手どつきやがって！！｣
｢き､夾君大丈夫……？｣
｢あわわ……っ！｣
｢この…………
破滅的馬鹿が！！！｣
ストレートかつ最大級の罵倒に､夾はそのままふら……っと倒れた｡
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作者名：言ノ葉 | 作成日時：2020年10月21日 14時
