6 ページ12
｢よっ｣
｢｢花ちゃん……っ！！｣｣
ドアを開けると､そこに居たのはありさとバイトのはずのAと透だった｡
咲は目を丸くして､思わず立ち尽くす｡
｢駅で会った｣
｢花ちゃん……！あの､木之下さん達は……｣
｢大丈夫だった……？｣
｢Aちゃん……？透君……？｣
｢お久しぶり……Aさん､透さん､ありささん……｣
｢よっ｣
｢あ､はい！お久しぶりです恵さん！｣
｢こんにちは､恵君｣
恵の方へ駆け寄るA達を見て､ありさはそっと咲に声をかける｡
｢バイト遅らせてもらったんだと｡お前の事が心配だったみたいだぜ？｣
｢…………｣
｢みんなは帰ったよ……｣
｢あ､あの……！何かあったりはしませんでしたか……？｣
｢ないよ……｡大丈夫……｣
｢良かった……｣
誰かを大切に思うのは､少し辛い時もあって……｡
寂しくもなったりして…………｡
でも……嬉しくしてくれるものよね……
｢これからAちゃん達はバイトよ……｡恵も一緒に見送りに行く……？｣
｢行く……｣
｢よし！みんなで送っか！｣
やっぱり､私の弱点はいつだって……
Aちゃんと透君なのよね…………
＊＊＊＊＊＊＊
翌日｡Aが咲と廊下を歩いていると､素子達と鉢合わせをした｡
｢……こんにちは｣
｢こんにちは｣
平然と頭を下げる咲とAに､素子は苦し紛れにも挨拶を返した｡
｢昨日は不覚にも逃げ出しましたが､
｢へ？｣
｢……どうぞご自由に｡
……呪いの効果は三日後よ｣
気丈に振る舞いA達の横を通り過ぎたものの､とんでもないことを聞いた素子達は､ブリキのおもちゃのようにギギギ……とこちらを振り返る｡
｢はっ､はっ､……花島さん……っ｡ま､まさか本当に呪い……？｣
｢さぁ……？答えは三日後｣
｢ま､魔王です！あなたは心身共に魔王ですー！！｣
ちなみに｡
｢酷い言い方をして悪かったわ｣
｢え？｣
｢思えばあなたも苦労してるのね……｣
｢は？｣
咲は由希に謝罪をしたが､もちろん当の本人はなんのこっちゃか分からず､ただ首を傾げたのであった……｡
第31話
｢売られた電波は買わなくちゃ｣
……To be continued
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 191人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「原作沿い」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
言ノ葉(プロフ) - ゆえさん» コメントありがとうございます！これからもワクワクした気持ちで読んでいただけるように精進致します！作品は今拾弐まで続いておりますので､引き続き読んでいただけると嬉しいです！ (2020年12月27日 21時) (
レス) id: ebcac45cbc (このIDを非表示/違反報告)
ゆえ(プロフ) - 大好きなお話に巡りあえてわくわくした気持ちで読み進めています、とある少女の話での第三者からみた二人の姿がとても良くて感動しました。 (2020年12月27日 17時) (レス) id: 8e1c7d7280 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：言ノ葉 | 作成日時：2020年8月19日 12時
