第１２話｢#みんなでやろう！｣ ページ9
望君､そっちはどうですか？
みんなん家にお世話になり始めてから少しずつ片付けているこの部屋も､あと少しで片付けが終わります｡
新しい家､きっと望君も気にいると思うよ｡だから､みんなにもちゃんと紹介させてね｡
｢えっと……確かこの辺に……｣
仕事が終わり､部屋の片付けのために家に帰ったAは､夏物(大)と張り紙が貼ってある大きな箱を開ける｡
｢あ､あった！｣
そこにしまわれていたのは､白地にピンクの枠と水色のグラデーションの桜が描かれた浴衣｡去年望とお祭りへ出かけた時に着たものだ｡
｢今年もよろしくね｣
去年この浴衣を着ている頃は､まさか一年後に望がこの世にいないことなど想像もしていなかっただろう｡
｢来年も一緒に｣そう思って大事に箱にしまったのだ｡
｢…………今年はもっと賑やかになるよ！｣
ぽんぽんと浴衣を撫でた時､ブーブーっとポケットのスマホが震えた｡確認すると､電話の相手は蒼介で｡
｢はいもしもし……え！？｣
✤✤✤✤✤✤✤✤
｢た､ただいま帰りました……！！｣
｢お姉さん……っ｣
蒼介からの電話を受け､Aが急いでにじやに帰ってくると､ひょこっと入口横のボックス席から見覚えのある顔が飛び出した｡
｢いつきちゃん……！一人で来たの？｣
いつきに駆け寄り聞くと､彼女はこくんと頷いた｡
蒼介の電話での話では､｢家出してきた｣と突然にじやにやってきたという｡
小学生が一人でここへ来るのには大変だっただろう｡元気そうな表情にとりあえず安堵していると､既に集まっていた俊平達がおかえりと声をかける｡
｢Aさんおかえりなさい｣
｢おかえり！｣
｢すみません遅くなってしまって……｣
｢大丈夫ですよ！俺も今帰ってきたところなので､丁度今から話聞くところだったんです｣
｢A､ここ座りなよ！｣
｢ありがとうございます｣
めいくが自分の隣のカウンター席の椅子を差し出すと､Aはお言葉に甘えていつきの隣に寄せて座った｡
俊平もそれを見守ると､早速蒼介に事情を聞く｡
｢それで？どこまで話したの？｣
｢お父さんがいつきちゃんがいないって気づくまでまだ時間があるから､それまで何とかしようって｣
｢家出の理由聞いた？｣
｢そりゃ理由は色々あるだろうけど……第一位は､家にいたくない｡それだけだよね？｣
めいくの言葉に､いつきはこくんと頷いて俯いてしまった｡
礼はそんな彼女の様子を見て､なるべく直接的な言い回しにならないようにあることを聞いてみる｡
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ゆっぴ - 完結になっていて残念です😭最後まで書いて欲しかったけどこの作品に出会えて良かったです😊気が向けばまた再開して欲しいなと願っております！ (2022年8月3日 3時) (
レス) id: ae2e6f8c52 (このIDを非表示/違反報告)
亜由 - 遅くにすみません。小説読みました。主夢と俊平がどうなるか気になります。最終回まで頑張って下さい。 (2022年7月5日 3時) (レス) id: 056f326efc (このIDを非表示/違反報告)
ゆっぴ - ドームツアー楽しんでください！！！ (2022年6月15日 17時) (レス) id: ae2e6f8c52 (このIDを非表示/違反報告)
にこち(プロフ) - 私も東京ドームオーラス当選しました！！そしてお話の更新ありがとうございます！！ (2022年5月31日 19時) (レス) @page27 id: 7ce575ffce (このIDを非表示/違反報告)
言ノ葉(プロフ) - なかなか忙しくてコメント返信できずにすみません｡ですが頂いたコメントには全て目を通しています！たくさんの暖かい言葉本当にありがとうございます｡これからもどうかコメントで感想､応援を頂けたらと思います｡ (2022年5月29日 12時) (レス) @page27 id: ebcac45cbc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：言ノ葉 | 作者ホームページ：https://twitter.com/ShinyStars1029?s=09
作成日時：2021年11月22日 10時
