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俊平がそう言うと､礼は少しだけ俯く｡けれど､次の俊平の言葉を聞いて､顔を上げた｡
｢でも､めんどくささなら､僕の方が上です！グジグジしてるのだって負けません！｣
｢そうですよ｡私だって望君のこと……グジグジグジグジずっと悩んで､みんながいてくれなかったら､ずーーーっと今もグジグジしてます｡礼さんがめんどくさい人なら､私なんてもっともっとめんどくさいですよ！！
……だから､いいじゃないですか｡めんどくさくたって｡間違ってたっていいんですよ｣
｢そういうめんどくさいのを､みんなでシェアしていけば！｣
｢めんどくささをシェア……なんか大変ですねこの家族……｣
｢Aさんも負けてないんでしょう？｣
｢当たり前です！なんなら一番かも！｣
｢ふふ……っ｣
Aと俊平の会話は､礼の吹き出すような笑い声で止まった｡
笑顔の礼を見て､Aは嬉しそうに礼に歩みよって両手を握る｡
｢やっと笑ってくれた｣
｢え？｣
｢礼さんは､笑顔が一番素敵ですよ｡泣いたり怒ったり､そういう気持ちも､たくさんシェアしていきましょう？ね？俊平さん｣
｢はい！僕も礼さんの色んな顔が見たいです｡
あ､もちろんAさんも！｣
｢私は､もう沢山見せてるような気がしますよ？｣
｢それでも､もっとです｡Aさんのコロコロ変わる表情､僕好きです！｣
｢｢え？｣｣
｢え？……あっ､いやいや違います！今の好きって言うのは……あの………っそういう意味じゃないというか……｣
一人慌てふためく俊平に､Aと礼は顔を見合わせると声を上げて笑う｡えっ？と戸惑う俊平だったが､二人の笑顔に釣られ一緒に笑い出した｡
するとその光景をタイミングよく屋上に上がってきた蒼介が目の当たりにし､声を上げて笑う三人にギョッと驚いたように口元を抑えた｡
あれだけ不安定だった礼が､嘘のように声を上げて笑っている｡
あそこまでの笑顔の礼を見るのは初めてで､蒼介は思わず固まり､それは後ろから雫を連れて上がってきためいくも同様だった｡
そしてAと俊平も､お互いに顔を見合せながら時折からかうように言い合っていて､そんな姿にも二人は驚き半分､にやにや半分で見ていた｡
そんな中､パタパタとこちらに駆け寄ってきた雫に､礼は目線を合わせるようにしゃがむ｡
｢ママ､一緒におふろはいろう？｣
｢……うん｣
雫の頬を､礼の手が優しく包む｡その様子を､Aと俊平は微笑ましそうに見守った｡
｢ごめんね？雫｣
すっかり仲直りした礼親子に､Aと俊平は顔を見合わせ良かったねと笑いあった｡
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ゆっぴ - 完結になっていて残念です😭最後まで書いて欲しかったけどこの作品に出会えて良かったです😊気が向けばまた再開して欲しいなと願っております！ (2022年8月3日 3時) (
レス) id: ae2e6f8c52 (このIDを非表示/違反報告)
亜由 - 遅くにすみません。小説読みました。主夢と俊平がどうなるか気になります。最終回まで頑張って下さい。 (2022年7月5日 3時) (レス) id: 056f326efc (このIDを非表示/違反報告)
ゆっぴ - ドームツアー楽しんでください！！！ (2022年6月15日 17時) (レス) id: ae2e6f8c52 (このIDを非表示/違反報告)
にこち(プロフ) - 私も東京ドームオーラス当選しました！！そしてお話の更新ありがとうございます！！ (2022年5月31日 19時) (レス) @page27 id: 7ce575ffce (このIDを非表示/違反報告)
言ノ葉(プロフ) - なかなか忙しくてコメント返信できずにすみません｡ですが頂いたコメントには全て目を通しています！たくさんの暖かい言葉本当にありがとうございます｡これからもどうかコメントで感想､応援を頂けたらと思います｡ (2022年5月29日 12時) (レス) @page27 id: ebcac45cbc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：言ノ葉 | 作者ホームページ：https://twitter.com/ShinyStars1029?s=09
作成日時：2021年11月22日 10時
