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｢もし一人になりたい人が､二人いたら？｣
｢それはー……ジャンケンだろ｣
｢じゃあもう外行くわ｣
蒼介とめいくの声を背中に聞きながら､Aはじっと先程屋上へ向かった礼の背中を思い出す｡
屋上へ行く時は､一人になりたい時……だけど今の礼なら､誰かに話す方がきっとすっきりするはずだ｡自分がそうしてもらったように｡
Aが屋上へ向かおうと歩き出すと､同時にもう一人自分と同じように一歩踏み出した人がいた｡
｢｢え？｣｣
ぽかんと顔を見合せたのは俊平だった｡二人同時に屋上へと行こうとしたものだから､蒼介とめいくは慌てて止めにかかる｡
｢ちょいちょいちょいちょい｡二人ともどこ行く気だよ｣
｢｢屋上｣｣
｢話聞いてた？｣
｢俊平､A先生も｡今は違う｡流石に俺でも分かるぞ｡
それこそお節介が過ぎるだ｣
｢私､もう十分お節介がすぎるので､こうなったらとことんお節介してやろうと思って｣
｢嘘ー……｡開き直りましたよこの子……｣
｢Aってばさすが保育士……｡たくましい……｣
｢で？俊平､お前はまたあれか？仲間のピンチは的なやつか？ここでじっとしてたらトリプルレッドじゃない的な？｣
｢うん｡そう｣
｢わぁー……出たよー……｣
｢そばにいてあげたいなって｡追い返されたらすぐ帰って来るし｣
頑固として譲らない二人を見て､止めても無駄だと気付いた蒼介とめいくは､ためいきをつきながらも行かせてくれるようだ｡
｢まぁ……深くはとめないけどさぁ｣
｢よろしく｣
｢うん｣
｢はい｣
Aと俊平は二人に頷くと､屋上へと上がっていった｡
｢ほんと……似たもの同士というかなんというか……｣
｢でもさ､お似合いだよね｣
｢そうかも｣
二人が去った後､めいくと蒼介は苦笑しながらそんなことを話していた｡
＊＊＊＊＊＊＊＊＊
A達が屋上へ上がると､礼はぼーっと手すりに寄りかかって外を見ていた｡二人が礼にゆっくりと歩み寄ると､風鈴が風に乗ってチリンと揺れた｡
その音に釣られるように礼が振り返ると､二人の姿を見て呆れたように言葉を漏らす｡
｢一人にしてくれって言ってんのに……｣
｢ごめんなさい｣
｢すみません｣
｢まだ何か言い足りない？｣
｢いえ｡前に､この屋上で初めて礼さんと話した時､礼さん言ったんですよ｣
“誰かに話せたら､気持ちの整理もつくのにって”
｢あの時話を聞いてくれて､俺救われたから｣
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ゆっぴ - 完結になっていて残念です😭最後まで書いて欲しかったけどこの作品に出会えて良かったです😊気が向けばまた再開して欲しいなと願っております！ (2022年8月3日 3時) (
レス) id: ae2e6f8c52 (このIDを非表示/違反報告)
亜由 - 遅くにすみません。小説読みました。主夢と俊平がどうなるか気になります。最終回まで頑張って下さい。 (2022年7月5日 3時) (レス) id: 056f326efc (このIDを非表示/違反報告)
ゆっぴ - ドームツアー楽しんでください！！！ (2022年6月15日 17時) (レス) id: ae2e6f8c52 (このIDを非表示/違反報告)
にこち(プロフ) - 私も東京ドームオーラス当選しました！！そしてお話の更新ありがとうございます！！ (2022年5月31日 19時) (レス) @page27 id: 7ce575ffce (このIDを非表示/違反報告)
言ノ葉(プロフ) - なかなか忙しくてコメント返信できずにすみません｡ですが頂いたコメントには全て目を通しています！たくさんの暖かい言葉本当にありがとうございます｡これからもどうかコメントで感想､応援を頂けたらと思います｡ (2022年5月29日 12時) (レス) @page27 id: ebcac45cbc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：言ノ葉 | 作者ホームページ：https://twitter.com/ShinyStars1029?s=09
作成日時：2021年11月22日 10時
