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｢小さい頃の写真はあるんだろ？いつきちゃんを抱っこしてたりさ｣
｢……お父さんが写ってる写真は､お母さんが全部捨てた｣
｢……そっか｣
どうやら蒼介達が思ってる以上に､親子の心は離れているのかもしれない｡
Aはそんないつきの話を聞いて､ゆっくりとその小さな背中に手を添える｡
｢でも……そんなお父さんでも､いつきちゃんをここに連れてきてくれたんだね｣
｢……？｣
｢初めてここに来た日､お父さん言ってたでしょ？｣
“娘が､私に初めて行きたいところがあると言ったんだ”
“この子の気持ちはどうなるんだ!?”
｢きっと､お父さんなりにいつきちゃんのお願いを叶えてあげたかったんだと思うよ｡いつきちゃんのこと､大切に思ってるから｣
｢そんなこと……ない｣
｢いつかいつきちゃんにもきっと分かる｡大丈夫だよ｣
そう言って､Aはそのままいつきを優しく引き寄せてぽんぽんと背中を撫でた｡
｢大丈夫……｣
その温もりに､いつきはAの背中に回した手をギュッと握りしめた｡
そうしてしばらく背中を撫でていると､いつきが少し握りしめた手を緩めた｡
めいくがひょこっといつきの顔を覗き込むと､ふふっと笑った｡
｢いつきちゃん寝ちゃってる｣
｢一人でここまで来たみたいだし､疲れてたんですね｣
｢きっと嬉しかったのよ｣
｢え？｣
｢Aさんの言葉が｣
礼にそう言われ､Aは膝の上で寝息を立てるいつきの頭を､そっと撫でた｡
｢そうだと嬉しいです……｣
＊＊＊＊＊＊
それからしばらくして､俊平が帰ってきた｡その顔は晴れ晴れとしていて､どうやら黒崎との交渉は上手くいったようだ｡
いつきも目を覚まし､全員揃ったところで俊平は改めてみんなの前で報告をする｡
｢と言うことで！お父さんの許可も得たので､今夜は､いつきちゃんと一緒に楽しくやりましょう！！｣
わー！と全員で盛り上がっている中､いつきは不安そうに｢今夜だけですか？｣と俊平に問いかける｡
そんないつきを元気づけるように､めいくはぽんと肩に手を置く｡
｢いつきちゃん！今を楽しく過ごすことだけ考えよう？｣
｢ねぇ､今夜屋上でご飯食べない？夏休みのキャンプみたいに！｣
｢お！それいいねぇ！｣
｢楽しそうですね！｣
俊平の提案で､A達は屋上へ上がりバーベキューと勤しむことに｡銀次の焼いてくれたお好み焼きや焼きそばも広げてちょっとしたパーティーのようになった｡
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ゆっぴ - 完結になっていて残念です😭最後まで書いて欲しかったけどこの作品に出会えて良かったです😊気が向けばまた再開して欲しいなと願っております！ (2022年8月3日 3時) (
レス) id: ae2e6f8c52 (このIDを非表示/違反報告)
亜由 - 遅くにすみません。小説読みました。主夢と俊平がどうなるか気になります。最終回まで頑張って下さい。 (2022年7月5日 3時) (レス) id: 056f326efc (このIDを非表示/違反報告)
ゆっぴ - ドームツアー楽しんでください！！！ (2022年6月15日 17時) (レス) id: ae2e6f8c52 (このIDを非表示/違反報告)
にこち(プロフ) - 私も東京ドームオーラス当選しました！！そしてお話の更新ありがとうございます！！ (2022年5月31日 19時) (レス) @page27 id: 7ce575ffce (このIDを非表示/違反報告)
言ノ葉(プロフ) - なかなか忙しくてコメント返信できずにすみません｡ですが頂いたコメントには全て目を通しています！たくさんの暖かい言葉本当にありがとうございます｡これからもどうかコメントで感想､応援を頂けたらと思います｡ (2022年5月29日 12時) (レス) @page27 id: ebcac45cbc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：言ノ葉 | 作者ホームページ：https://twitter.com/ShinyStars1029?s=09
作成日時：2021年11月22日 10時
