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｢私は……｡確かに独身だし､今住んでいるマンションの更新が近付いてるので……｣
｢だったらここに住めるじゃん！｣
な！？と前のめりになる蒼介を､Aは申し訳なさそうに見た後､顔を俯かせた｡
｢でも……離れられない理由があるんです｣
｢離れられない理由……？｣
｢……どうしても……今の部屋から離れたくなくて｣
そう俯いて話すAに､蒼介とめいくは｢そっか……｣と呟く｡理由は分からないけれど､悲しそうな顔をするほどに､引っ越せない事情があるのだろう｡それを無理強いには出来ない｡
そして蒼介は最後の頼みの綱である俊平を見る｡
｢俊平は？もう決まりでいいか？｣
｢いや｡正直俺は､今の家を引き払うっていうのが考えられない｣
｢え？｣
｢なんて言うかな……｡今の家にはまだ､みどりがいるような気がするから｣
Aは俊平の言葉にちくっと胸が痛む｡
どうしても､今の自分の気持ちと重ねてしまうから｡
蒼介達も､なんと返したらいいのか分からず､反応出来ずにいた｡
｢ごめん蒼ちゃん｣
｢ああ､いや！謝んないでくれ｡
……そっか｡うん､分かった｣
蒼介は静かにそう言って頷くと､立ち上がり屋上を出ていく｡めいくも後を追い､その場に残された三人は自然と顔を見合わせた｡
そして三人がめいく達より少し遅れて屋上から降りてくると､お絵描きを続けていた大地達の声が聞こえてくる｡
｢パパは僕が赤ちゃんの時に､ママとケンカして逃げてったんだって｡ママ強いから｣
さらっと両親達のことを話していた大地に､A達は思わず苦笑い｡彼の父親の顔は知らないけれど､何となくめいくが強いのは分かってしまう気がした｡
すると陽もお返しに､大好きなママのことを話し出した｡
｢はるのママも強いよ？トリプルグリーンだもん｣
｢なにそれ？｣
｢ママはトリプルグリーンになったってパパが言ってた！｣
｢陽のママはいつ帰ってくるの？｣
大地がそう陽に聞くが､陽は答えられるず口を閉ざしてしまう｡
｢今､どこにいるの？｣
｢……わかんない｡ママ……戦ってる｣
｢……もしかして､本当は死んじゃったのかな……？｣
大地の発言に､部屋の中の空気がひゅっと凍る｡
しかしめいくが直ぐに大地へと歩み寄り厳しい声を上げた｡
｢大地！陽君に謝りなさい！！｣
｢ううん､大地君は悪くない……っ｣
｢早く！｣
俊平の宥める声も聞こえないほどにめいくは大地に謝るよう促すも､大地も突然叱られ驚いたのか言葉が出ずに俯いてしまった｡
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とも(プロフ) - 楽しかったですー(^ー^)!!!今後の続きも楽しみにしてます♪ (2021年9月12日 0時) (
レス) id: ff2a1100bf (このIDを非表示/違反報告)
神ちゃんGirl(プロフ) - 待っていました！ありがとうございます！ぜひスローペースになってもいいのでぜひ続けて書いてください！ (2021年9月8日 16時) (レス) id: 651e60b3e1 (このIDを非表示/違反報告)
はろ。(プロフ) - たのしみに待ってます！ (2021年9月8日 1時) (レス) id: 553ee9b60b (このIDを非表示/違反報告)
言ノ葉(プロフ) - 優衣之助さん» コメントありがとうございます！少しスローペースになるとは思いますが､頑張ります(´∀｀*) (2021年8月18日 20時) (レス) id: ebcac45cbc (このIDを非表示/違反報告)
優衣之助 - 待ってました！いやーこの後の物語も楽しみです！待ってます！頑張ってください！ (2021年8月18日 1時) (レス) id: 6e2a5698bc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：言ノ葉 | 作者ホームページ：https://twitter.com/ShinyStars1029?s=09
作成日時：2021年8月18日 0時
