2 ページ34
こうして､園長の許可が降り､Aがほっと胸をなでおろしている頃｡
俊平も陽と共に義実家を訪れていた｡
みどりの死を陽に伝えられずにいたことをみどりの両親もとても気にかけてくれていたので､無事に乗り越えられたと報告をするために｡
｢陽｡ママの代わりにトリプルグリーンになったよって｣
｢うん！｣
陽と並んで座り､みどりの写真を前に手を合わせた｡その様子を､義両親は優しい目で見守ってくれていた｡
そして､四人で食卓を囲みながらも､出る話題はやっぱり｢にじや｣のことで｡
｢｢シェアハウス？｣｣
｢そうです｡あの､そんなおしゃれなものじゃないんですけど｡友人が働いてるお好み焼き屋さんの､二階が空いてまして｣
｢おろのみやき！｣
｢そこに友人と､四世帯で共同生活を｣
｢うーん……｡私たちの時代で言う､下宿のことかな？｣
｢あ､下宿ともちょっと違うんですよ｡三家族とも陽と同じくらいの年の子がいて､まあみんなシングル同士なので､助け合っていこうって言う｣
ふんふんと俊平の話を一生懸命聞いていた義母だったが､イマドキの話でなかなかイメージが出来ないようだった｡
｢ごめんなさい！ちょっとイメージ出来なくって……！｣
｢そもそも､家族募集っていう
｢｢
また難しい単語が出てきた……と両親達は首を傾げた｡
｢まぁ……ネットの呼びかけみたいな？もので集まったんです｡
三家族はシングルなんですけど､もう一人は独身で保育士さんやってて……実は……陽の担任の先生で｣
｢Aせんせー！！｣
その瞬間､義父がブフッ！と飲んでいた麦茶を吐き出しそうになってしまい､ゴホゴホっとむせる｡
｢た､担任の先生がいるのか……？確か一度保育園の行事で見たことあったが……｣
｢あのとっても綺麗な方……！？｣
｢えっと……はい｣
今までで一番驚いた表情を見せた義両親｡
無理もないよなぁ……と俊平は苦笑いする｡
すると義母が少し言いづらそうにもじもじと手を合わせる｡
｢あの……もしかして……その先生と……その､恋愛関係に……｣
｢え！？ち､違います違います！！
陽の事第一に考えてです！｣
必死に否定した俊平に､義両親はとりあえず納得してくれたようだった｡
＊＊＊＊＊＊＊＊
そして､その日の夜｡
にじやのメンバーは部屋の中心で円になり､真剣な空気が漂っていた｡
大人達の間で､子どもたちも釣られるように真剣な表情だ｡
｢いきますよ……｡せーの！｣
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 518人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ジャニーズWEST」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
とも(プロフ) - 楽しかったですー(^ー^)!!!今後の続きも楽しみにしてます♪ (2021年9月12日 0時) (
レス) id: ff2a1100bf (このIDを非表示/違反報告)
神ちゃんGirl(プロフ) - 待っていました！ありがとうございます！ぜひスローペースになってもいいのでぜひ続けて書いてください！ (2021年9月8日 16時) (レス) id: 651e60b3e1 (このIDを非表示/違反報告)
はろ。(プロフ) - たのしみに待ってます！ (2021年9月8日 1時) (レス) id: 553ee9b60b (このIDを非表示/違反報告)
言ノ葉(プロフ) - 優衣之助さん» コメントありがとうございます！少しスローペースになるとは思いますが､頑張ります(´∀｀*) (2021年8月18日 20時) (レス) id: ebcac45cbc (このIDを非表示/違反報告)
優衣之助 - 待ってました！いやーこの後の物語も楽しみです！待ってます！頑張ってください！ (2021年8月18日 1時) (レス) id: 6e2a5698bc (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：言ノ葉 | 作者ホームページ：https://twitter.com/ShinyStars1029?s=09
作成日時：2021年8月18日 0時
