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今は透子が一番気に入ったという白のシャツワンピースを着ている｡
休憩と称し入った喫茶店で､透子はご満悦と言った表情でアイスコーヒーを飲んでいた｡
｢すみません透子さん……｡色々買って頂いて……｣
｢もう気にせんで！私､自分のお嫁さんとお買い物するの夢だったんよ！｣
｢お､お嫁さん……？｣
｢ふふ｡あの子がよく言うてたわ｡
“Aさんと俺､絶対幸せな家庭築けると思うねん！”って｣
｢望君が……？｣
｢……あんな事にならなきゃ……今頃プロポーズしてたかもしれんね……｣
｢………………｣
あの日｡望がいなくなった時のことを､透子は一生忘れることはないだろう｡
“俺探してくるわ”
“せやけど､吹雪いてきてるし
あんたまで迷ったらシャレにならんで?”
“大丈夫｡ちゃちゃっと見つけて帰ってくるし｡
もしかしたらすれ違いで帰ってくるかもしれんから､おかん達はここで待っとって”
“……分かった｡ホンマに気ぃつけてよ?”
“分かってるって!”
｢あの時､私が無理にでも止めてたら……望は死ななくて済んだんよ……っ｣
｢透子さん……｡
……それでも､ほっとけずに駆け出してしまうところが､望君らしい､いいとこなんですよ……｡
私は……最後まで迷子の子を守った望君を､誇りに思います｡
……そう思えたのは､最近ですけど｣
｢Aちゃん……｣
｢私も……望君が亡くなったって信じたくなくて……受け入れたくなくて……最近まで逃げてばっかりでした｡……だけど……｣
一人じゃないと､気付かせてくれた人達がいる｡
同じように迷って､歩いている人生の中で､それでも支え合って生きていこうと､手を差し伸べてくれた人達がいたから｡
｢私……やっと前を向いて歩ける気がします｣
｢……そう｡それが聞けて､安心したわ……｣
｢……はいっ｣
笑顔で頷いたAを見て､透子も嬉しそうに笑ってAの手を握った｡
｢あ､そう言えば透子さん｡私になにか渡したい物があるって､母が……｣
｢あ！せやせや忘れるところやったわ……｡
……これ｣
ポンっと思い出したように両手を叩くと､透子はカバンの中から封筒を差し出した｡
｢実は一週間ほど前､あの山で望のリュックが発見されたんよ｡その中には撮影済みのフィルムもあって……これは､それを現像した写真｣
｢……望君……｣
｢あの子､きっとAちゃんに見てもらいたかったんやないかと思って｣
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とも(プロフ) - 楽しかったですー(^ー^)!!!今後の続きも楽しみにしてます♪ (2021年9月12日 0時) (
レス) id: ff2a1100bf (このIDを非表示/違反報告)
神ちゃんGirl(プロフ) - 待っていました！ありがとうございます！ぜひスローペースになってもいいのでぜひ続けて書いてください！ (2021年9月8日 16時) (レス) id: 651e60b3e1 (このIDを非表示/違反報告)
はろ。(プロフ) - たのしみに待ってます！ (2021年9月8日 1時) (レス) id: 553ee9b60b (このIDを非表示/違反報告)
言ノ葉(プロフ) - 優衣之助さん» コメントありがとうございます！少しスローペースになるとは思いますが､頑張ります(´∀｀*) (2021年8月18日 20時) (レス) id: ebcac45cbc (このIDを非表示/違反報告)
優衣之助 - 待ってました！いやーこの後の物語も楽しみです！待ってます！頑張ってください！ (2021年8月18日 1時) (レス) id: 6e2a5698bc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：言ノ葉 | 作者ホームページ：https://twitter.com/ShinyStars1029?s=09
作成日時：2021年8月18日 0時
