#11｢もう一度､何度でも｣ ページ44
｢んー……｣
せっかくだし､夏休みの間に一曲作れたらいいんだけども……どうしようかな……｡
｢あん｣
｢ん？よしよし､ちょっと待っててねータマちゃん｣
｢あんあんっ｣
ピコン
｢ん……？メール？PCの方にメールなんて珍し…………え？｣
#11
もう一度､何度でも｡
＊＊＊＊＊＊＊＊＊
一方その頃｡
真冬から突然の告白を受け､一見波一つ立たない湖面のように静かな上ノ山立夏は､その実本人の中では大変やかましいことになっていた｡
ここからは上ノ山立夏会議室からその模様をお伝え致します｡
会議室の上に貼られた｢
《大変だ！大変だおい！》
《おい！落ち着けよ！》
《先走った俺が､勝手に何かからそそそ……卒業しようとしてるぞ！！》
上ノ山立夏の精神世界には､様々な上ノ山立夏が存在する｡
冷静な上ノ山立夏､天使な上ノ山立夏､その対になる悪魔な上ノ山立夏､感動屋の上ノ山立夏などなど｡
そして､今まさに送別会という名のパーティーの主役席で涙を流しているのは､童貞の上ノ山立夏｡
ある意味一番厄介である｡
《おい！早まるな！何勝手に話進めてやがる！！》
慎重な上ノ山立夏が童貞(以下略)の胸ぐらを掴んで目を覚まさせようとするも､童貞(以下略)は反応がない｡
そんな多数の上ノ山立夏がしっちゃかめっちゃかになっている中､一際クールな上ノ山立夏が冷静に宥める｡
《そうだぞみんな､一度座れよ｡彼がなにか話したがってるぞ》
みんながプロジェクターの横に立っていた冷静な上ノ山に視線を送ると､彼は咳払いをして話し始める｡
《今年の頭のムービーだ｡諸君まずはこれを見てくれ》
“そういやカゲんとこのドラム､クビになったらしいな”
“えっ？何で？”
“ボーカルの女の子に手ぇ出したらしい”
“あっ､ああ……｡他のメンバーに内緒で付き合ってたってこと？”
“ヤベぇよな”
“ヤバいね｡バンド内恋愛禁止って､やっぱどこでも鉄の掟なんだね”
“そりゃそうだろ？バンドに恋愛持ち込んで上手くいったの見たことねぇじゃん”
“うー……でもあのドラムの先輩､結成時からずーっとあのバンドで尽くしてたのにね”
“ちょっと切ねぇよな”
“いや何言ってんすか！
バンド内でくっつくとかどう考えても迷惑になんのに､周りのこと考えてなさ過ぎっすよ｡
スタジオに痴話喧嘩とか持ち込まれても面倒だし､お互いの音に対して甘くなったりされたら萎えるし｡
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に - 最近ギヴンにハマった20代ですが、こちらの小説ほんっっっとうに最高です！！！！夢主の行動・気持ち・考えなど文からとても伝わってきて読みやすいです。お忙しいと思いますが、完結に向けて頑張ってください。楽しみにしております！！ (2020年4月30日 13時) (
レス) id: e8737ae1a9 (このIDを非表示/違反報告)
美咲 - アニメ終わって落ち込んでたら、映画っ！嬉しすぎて……2020年まで頑張っていけそうです！言ノ葉さん最終話までお疲れ様でした！番外？リクエストも更新、楽しみにしてます！に (2019年9月20日 15時) (レス) id: 7ef2d991dc (このIDを非表示/違反報告)
蓮華 - はじめまして！梶さんと春樹とのお話を書いてほしいです！ (2019年9月20日 10時) (レス) id: eb587ffa62 (このIDを非表示/違反報告)
神夜(プロフ) - マシュマロが通信制限で使用出来ないのでボードの方に感想、リクエスト書かせて頂きました。御手数ですが見て頂けると嬉しいですよろしくお願いします。 (2019年9月18日 5時) (レス) id: 1c640baa7c (このIDを非表示/違反報告)
言ノ葉(プロフ) - 美咲さん» コメントありがとうございます！雨月さんめっちゃ美人ですよね……｡10話の耳かけスタイルがとても色気爆誕でやばかったです…… (2019年9月16日 21時) (レス) id: 50b948882d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：言ノ葉 | 作成日時：2019年8月30日 15時
