Four Season〜2nd〜

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｢……っていうか､お前らなにやってんの？｣

｢現代文です｣

｢テスト勉強｣

｢教え役の先生です｣

｢あーもうこれ以上青春ワードで追い詰めないで！｣

｢春樹さん文系っすよね？教えてくださいよ｡やべえんすよ！｣

｢お前……今俺が実際画像アップしたりエントリーしてんの見えてる？｣

｢だって夏目漱石が何言ってるか分かんないっすよ｣

｢あー｢こころ｣？｣

｢そもそも1000年生まれの人の考えとか分かるわけない｡現代ではない｣

｢現代文は作中に答えが隠れてる分まだ簡単だよ｣


Aがトントンと教科書を叩いて早くやれと急かす｡
ちなみに春樹達は先程の｢1000年生まれ｣というワードに少々ショックを受けていた｡


｢ただでさえ俺ら理系でこういうの苦手なのに｣

｢な？｣

｢ね？｣


同時に顔を見合わせた2人は､片や幸せそうに笑って､片や照れくさそうに頬を赤くした｡
それを見せつけられた大人達はまたもや固まっていて､Aは優しく見守っていた。









｢おいA｣

｢はい？｣

｢この後春樹の家で打ち上げやるんだけど､お前も来いよ｣


｢面白いもん見られるぞ｣とどこか悪どい笑顔をうかべる梶｡
Aはその笑顔にビクッとしつつもコクリと頷いた｡


｢よし｡春樹がバイトで留守の間にやるか｣

｢はい｣

｢うっす！｣

｢え？｣

｢ほれ､Aも手伝え｣

｢え？これ……ブルーシート……ですよね？｣


はいっと渡されたブルーシートにAが恐る恐る聞くと､梶はこれからする“サプライズ”について話す｡
それを聞いたAはみるみる顔を輝かせ､喜んで準備に取り掛かった｡

その後､バイトから帰宅した春樹に待っていたのは､サプライズ誕生日パーティーという名の顔面パイ投げの刑なのでありました｡


｢｢｢春樹さん､誕生日おめでとうございます！｣｣｣

｢……どうもね｣


その様子はしっかり記念写真に収められ､SNSに載せると結構な速度で拡散された｡


｢春さん､春さんの好きな物沢山作ってきたんで､機嫌直してください？｣

｢え？マジで？やった！！｣

｢早いな｣

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