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この様子だと､やっぱりリハでも歌えなかったのだろうか｡
Aが上ノ山に視線を向けると､上ノ山はAの意図を組んだように首を横に振った｡
もしかしたら､今日は歌えないかもしれない｡
そう､誰しもが思わずにはいられなかった｡
そしてとうとう､ライブが始まる｡
セトリ上､真冬たちの出番は頭から2番目｡
トップバッターのバンドが演奏している今､もう時間に余裕がないのは明らかだった｡
一応トップバッターのバンドは春樹の友人であり､今回の企画者でもあるメンバーがいたため､何かあれば時間を伸ばしてくれるよう頼んである｡
すると上ノ山がはぁ……と息を吐いた｡
｢しょうがねぇ｡今回は歌ナシで行く｣
｢！｣
｢元々うちはインストバンドだし｣
そう言って上ノ山は梶を見ると､梶はちらりとこちらを見た｡
｢俺はもう反対しねぇよ｣
｢りっちゃん待って！お願い､もう少し｣
｢無理なんだよ！うちは元々インストバンドだし､今回はダメでも次がある｣
｢……次？次って…？｣
｢だって事実､歌詞できてねえんだからそれしかねえだろ｣
真冬は上ノ山の言葉に唇を噛み締める｡
上ノ山の意見は正しい｡
そんなことはわかっている｡悪いのが自分だということも｡
｢上ノ山君。妥協みたいなこと言うの初めてだね｣
｢あぁ！？｣
｢いっつも“やれ！”“できる！”って｣
ギターを握る手が､まるで首を絞めるようにキリキリと強くなっていく｡
Aはそんな真冬を見て､嫌な予感がした｡
｢冬ちゃん､落ち着いて｡りっちゃんも……｣
｢だから現実見ろよ！できてねえんだよ！｣
｢っ！｣
バツンと｡その音はまるで空気を切り裂くように響いた｡
真冬と上ノ山､Aの顔が凍りつく｡
真冬と上ノ山を繋いだ心の琴線が､切れた｡
#08
｢許されたい｣
To be continued…
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に - 最近ギヴンにハマった20代ですが、こちらの小説ほんっっっとうに最高です！！！！夢主の行動・気持ち・考えなど文からとても伝わってきて読みやすいです。お忙しいと思いますが、完結に向けて頑張ってください。楽しみにしております！！ (2020年4月30日 13時) (
レス) id: e8737ae1a9 (このIDを非表示/違反報告)
美咲 - アニメ終わって落ち込んでたら、映画っ！嬉しすぎて……2020年まで頑張っていけそうです！言ノ葉さん最終話までお疲れ様でした！番外？リクエストも更新、楽しみにしてます！に (2019年9月20日 15時) (レス) id: 7ef2d991dc (このIDを非表示/違反報告)
蓮華 - はじめまして！梶さんと春樹とのお話を書いてほしいです！ (2019年9月20日 10時) (レス) id: eb587ffa62 (このIDを非表示/違反報告)
神夜(プロフ) - マシュマロが通信制限で使用出来ないのでボードの方に感想、リクエスト書かせて頂きました。御手数ですが見て頂けると嬉しいですよろしくお願いします。 (2019年9月18日 5時) (レス) id: 1c640baa7c (このIDを非表示/違反報告)
言ノ葉(プロフ) - 美咲さん» コメントありがとうございます！雨月さんめっちゃ美人ですよね……｡10話の耳かけスタイルがとても色気爆誕でやばかったです…… (2019年9月16日 21時) (レス) id: 50b948882d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：言ノ葉 | 作成日時：2019年8月30日 15時
