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追いつくのは難しい｡でも……
｢開始しまーす｣
諦めるのは､まだ早い｡
そして始まった後半戦｡それまでちょびっとしか本気出してないとか言っていた重岡が､水を得た魚のように次々と点数を稼ぎに行きだした｡
｢よっしゃー！いいぞ重岡ー！！｣
｢後半の為に体力を温存してたみたいだねー高岡君は｣
｢重岡です
(なんつー生意気な……でも……)｣
腹立つけど､すごい｡点数差がどんどんつまっていく｡このままいけば……もしかしたら……｡
その時､相手チームの体格のいい選手が重岡の前に立ち塞がった｡
｢！｣
｢調子乗んなよ一年坊主が……！ぜってー抜かせるか……！！男前なツラしおって……！！｣
｢…………こえ｣
体格では明らかに相手の方がガタイがいいけれど､重岡は素早い動きで相手を交わそうと踏み出した､その時｡
｢！｣
急に重岡が膝をついてしゃがみこむ｡
その異変に選手達が何事だと集まりだしたけれど､私は瞬時に理解した｡
｢おい重岡どないした？｣
｢……なんも｣
｢なんもなわけないやろ……｣
｢重岡｡あんた､今足ひねったでしょ｡交代するから下がりなさい｣
｢ひねってへんし交代なんかせん｣
｢ちょっと……｣
私の言葉を聞き入れずに､重岡はそのまま立ち上がりコートに戻ろうとする｡
｢おい､ほんま大丈夫か重岡｡無理せんで……｣
｢うるさいわ｣
｢うる……っ！先輩に向かって｢うるさいわ｣ってなんやねん！コラ！｣
｢このままじゃ負ける｡負けたら､あんた引退するやろ｡
そしたら､またつまらん顔するやんか｣
｢……！｣
｢え……何？誰が？｣
“Aさんて”
“いつ笑うん?”
何よ｡勝って大爆笑でもさせるつもりなの｡
どんだけ私で遊ぶ気なの｡
本当は足痛いくせに｡
本当は､｢めんどくせぇ｣とか思ってるくせに｡
｢あー！重岡また取られた……！｣
｢やっぱり足痛いんやってあいつ……！｣
残り10秒｡10点差｡相手ボール｡
プレイヤーは疲れきってる｡
どう考えても､逆転なんてもうムリなのに｡
なんで諦めないの｡
｢…………っ！｣
｢重岡相手ボールから取ったぞ！｣
｢取ったけど……っもう…………っ！｣
｢………………｣
あんなにチェックされてたら､どうせまた止められる｡
あそこから３Ｐ入れたって､どうせもう追いつかない｡
どうせ､もう……諦めるしか……
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ぽや - ふぁぁぁぁ続きがキニナルすぎるし、主様小説の作り方がうますぎる…はやくみたいいいい (2021年8月1日 4時) (
レス) id: 1dc60e8858 (このIDを非表示/違反報告)
A - どうしましょう！？！？主様大変大変面白いです！！！！！面白すぎます！！ものすごくこの続きが気になります､､､大変だと思いますがお話更新楽しみに待ってます！ (2021年7月31日 22時) (レス) id: f0c11ee780 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：言ノ葉 | 作者ホームページ：https://twitter.com/ShinyStars1029?s=09
作成日時：2021年6月14日 17時
