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｢シゲやん！ずっと電話かけてたんに！｣
｢ていうかあんたやかましいの苦手やなかったの？｣
｢え｡そうなの……？｣
女子達の言葉に私は思わず声をあげた｡
てっきり行きつけの場所だと思ってたのに……｡
当の本人の重岡は特に焦った様子もなくマイペースにジュースを飲んでいる｡
｢今日だけトクベツ｣
｢ええ！？なになに嘘デート！？しかもセンパイ！？｣
｢お前ホンマうるさいねん｡Aさん､行こ｣
｢ちょ……っ｣
重岡は私の手をとると､さっさと友達に背を向けて歩き出す｡
｢ね､ねぇ……？なんでこんなところ連れてきたの……？｣
｢わからん｡テキトー｣
｢あ……あんたの好きな場所じゃなかったの……？｣
｢うん｡Aさんが面白がると思っただけ｣
｢…………っ｣
トクン……と小さく胸が音を立てる｡私のために……？
ずっと､あの言葉は冗談だと思っていた｡
｢Aさんのこと､好きになっちゃった｣
でも……もしかして……本当に……｡
(ほ……本気かな……？いやでも重岡だし……)
うーむ……と私が悶々と悩んでいると､隣を歩く重岡からブーブーと音が聞こえる｡
恐らく先程の女の子たちが電話してきているのだろう｡
｢なんやねんあいつら､しつこ……｡｣
ちら｡と重岡の方を見ると､手に持ったスマホの裏にプリクラが貼ってあったのが見えて､思わず凝視してしまう｡
そこに映っていたのは二人の女の子で､そのうちの一人が先程ゲームセンターにいた子だったから｡
｢………………｣
｢……？ああ､これ……なんか勝手に貼られて､剥がそうにも剥がれんくて｡多分接着剤でやられた｣
｢それ……さっきの子？よく一緒にいる……｣
｢そう｡中学同じなんよ……｡つーか寒くない？｣
｢………………｣
｢本気｣……｡あんな可愛い子達が近くにいて､なんでわざわざ私？
キスくらい､きっとあの子達にもしてるし……｡
大体､私には好かれるような理由もないし……｡
｢本気｣?
ないないないない｡
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
｢Aさん｡
寒い｡帰りたい｡ゴリラ重い｡｣
｢ブーブーうるさい｡だからついてこなくていいって言ったのに｣
誰もいない体育館の隅で､重岡は猿のぬいぐるみを背負いつつもブルブルと震えている｡
寒がりだったのかこの人｡
でも寄ってみて正解だった｡ボールは放置されたままだし日誌は置きっぱなし｡
やっぱり片付けて行くべきだった｡
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ぽや - ふぁぁぁぁ続きがキニナルすぎるし、主様小説の作り方がうますぎる…はやくみたいいいい (2021年8月1日 4時) (
レス) id: 1dc60e8858 (このIDを非表示/違反報告)
A - どうしましょう！？！？主様大変大変面白いです！！！！！面白すぎます！！ものすごくこの続きが気になります､､､大変だと思いますがお話更新楽しみに待ってます！ (2021年7月31日 22時) (レス) id: f0c11ee780 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：言ノ葉 | 作者ホームページ：https://twitter.com/ShinyStars1029?s=09
作成日時：2021年6月14日 17時
