死なないために足掻きましょう。６【キミガシネ】 (ページ42)

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２８６話「気配の正体」ページ42

改めてガレキの部屋に向かい、３人がガレキをくぐって部屋の中へ入れた時だった...。

部屋の中...奥に誰かの...気配がある。

ケ「A、サラちゃん...隠れて...！
...先客がいるみたいだ。」

ケイジさんの声に従って...積まれたガレキの後ろへと姿を隠す。

そして...その隙間からガサガサと聞こえて来る音の正体へと耳を傾けつつ、相手の様子を伺う。
万が一...ガシューだったりなんかしたら、厄介だ。

『...！！』

暗さに目が慣れて来れば、多少暗くても...その特徴的な服装のおかげで部屋の奥にいる正体はハッキリとよく分かった。

ギ「.........。」

どうして...ギン君が１人でこんな所に...？

ギ「...これニャ...！」

キーボードを器用に打ち込む音が聞こえた後...あの時ケイジさんと共に発見した扉が、静かに音を立てながら開いて行く。

ギ「............！！」

見つけた本人が驚いている事に驚くけれど、パスワードはこれこそ定番の物だったから...私が偶然当てた様にギン君も偶然当てた可能性も十分有り得る。

ギ「.........ボクだって...！」

誰かを呼べば...直ぐに飛び出したのに、ギン君は覚悟を決めた様に...１人で先へ行ってしまった。

ケ「...まずい、ひとりで奥に...！」

サ「何があるか危険です...！
ギンを止めましょう！」

『そうだね...。
ギン君が心配だ...。』

３人で道の前に立つ。
先に待ち受けているのは調理室だと分かっていても...フロア自体が知っている場所だとしても...その先がどうなっているかが心配だ。

ケ「...覚悟はいい？」

『ええ。』

サ「はい、大丈夫...です！」

ケ「...オーケーだ。
でも、ひとつだけ約束してほしい。

万が一この先で危険な事があったら......２人とも、ひとりで逃げれるね？」

サ「...はい。」

『約束します。
でも...貴方もその時が来てしまったら、ちゃんと逃げて下さい。
１人で...矢面に立とうとなんて、思わないで下さいよ？』

ケ「ククク...了解。」