検索窓
今日:3 hit、昨日:16 hit、合計:10,495 hit

249話「磔」 ページ5

ノエルはあれこれぶつくさ言いながら、私の隣にギン君が並ぶのを確認すると...。


ノ「まあいいや、記念写真撮るよー!
並んでー!」


まるで...観光ガイドかとでも思う様な軽いノリで写真撮影をすると言い出した。


ノ「並んだねー!
はい、ニッコリ笑って〜...。」


困惑してて...笑える訳なんて無いのに...。
バカみたい...。


そう思って、呆れながらも...正面を向いた。


パシャッ...。


シャッター音と眩しい光で...目が眩んだ。


瞬間...。


『なっ...!?』


ギ「う...動けないワン!!」


目を瞑っていた時に...何が起きたのかは理解出来ない。


でも、確かなのは...身体の浮遊感と腰への圧迫感。


目を見開いて状況を確認すれば...ケイジさん達の顔は目線の下。
横に顔を向ければ...円盤状の物に私は固定されていた。
姿こそ見えないけれど...声が耳元で聞こえるから、ギン君が反対側にいるのだろう。


サ「ギン!!Aさん!!」


ケ「っ...!
ノエル、2人を離せ!

さもないと...。」


ケイジさんが...怒った顔をしながら、ノエルに向かって歩いていった時だった...。


ノ「あはは!やだよー!」


ノエルのその声を合図に...右側に居る皆はノエルの所へ辿り着く前に、緑色の箱の様な物に閉じ込められてしまった。


『っ...ケイジさん!』


ソ「うわっ...!?
なんだ、この檻...!!」


ノ「そこでじっとしててねー!」


中のメンバーはどうにかしようと...壁をドンドンと音を立てながら叩いているけれど...ビクともしない。


カ「出してください!!」


レ「ノエル!!なにしやがる!!みんなを離せ!!」


ナ「まさか...まだ何かさせる気なんですかぁ...!?」


ノ「はいはい、うるさい3バカムスメは鑑賞室で見守っててくださいねー!」


私の向いている方向からじゃ分からないけれど...閉じ込められてしまったメンバーに変わって、レコさんがノエルの元へ近付こうとしていたのだろう。


サ「え...?」


サラちゃんの思わず漏れてしまった声が聞こえた後...驚く3人の声が聞こえ......随分と遠ざかって行く様に感じた。


『ぎ、ギン君...!
そっちで...何があったの!?』


見えない事が不安を増長させる。
サラちゃん達に何事も無ければいいけど...。


ギ「さ、サラ姉ちゃん達が...!
高い所に連れてかれたニャン...!!」


通りで...叫び続けるサラちゃん達の声が遠くから聞こえて、皆が焦った表情をしている訳だ......。

250話「権利」→←248話「発表2」



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (33 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
74人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:伊豆花織 | 作成日時:2022年11月3日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。