検索窓
今日:8 hit、昨日:18 hit、合計:10,484 hit

278話「ガシュー」 ページ34

ナ「Aさん...!!
よかったです...!
すっかり元気になって...!」


サラちゃんから少し間を空けて、部屋に入ってくるナオちゃん...とレコさん。
ナオちゃんは平然を装いつつであるが、一緒に来たレコさんの顔には驚くほど覇気が無くなっていた。

特徴的で個性的なメイクも...涙で流れてしまったのか、すっかり消えてしまっている。


『.........レコさん。』


入口近くで...ポツンと迷子の子供の様に立ち尽くすレコさん。
そんなレコさんに私はゆっくりと近寄った。


レ「...よかった、A。」


『貴女が...全然良くないですよ。』


レコさんに手を伸ばして...頭をギュッと抱き寄せた。


『ごめんなさい...。
サラちゃんから聞きました、アリスさんの事。


私に出来る事は無かったとは言え...
何か別の道があったかもしれなのに......。』


レ「謝るなよ、A。
お前のせいじゃない。

それに、嘘の間に閉じ込められてた時...裁定の間での様子の映像を見せられてたんだ。
お前がもう1人の私に向かって言ってくれた言葉...凄く嬉しかった。」


きっと...アリスさんの亡骸の側で泣くだけ泣いたのだろう。
けれど、それでもまだ足りなかったのか...肩にはジンワリとレコさんの涙が染みてくる。


『そう思ってもらえたなら...良かったです。』


レ「あぁ...っ...。
兄貴の事はあったけど...Aが生きててくれて、本当に良かった。」


『ありがとう...ございます......。
レコさん、アリスさんの分も...生き残りましょう...。』


?「感動的ですね。」


『!!』


突然、背後から聞こえて来た男の声。
何だか聞き覚えがある様な声の感じもして振り返ってみれば...そこには受付人形が立っていた。


ガ「皆さま、おそろいですね。
これより2度目のメインゲーム...その説明を行います。


自己紹介がまだの方もいらっしゃいますね。
私...佐藤我執と申します。
星宮 叶様...体調の方はいかがでしょうか。」


佐藤......。
組織と関わりのあるカイさん。
カイさんの父親も...組織の人間。

......受付人形も...人間だったって訳、か。


『.........見ての通りだよ。
解毒薬のおかげで...あんたに殴りかかれるくらいには回復したよ。』


ガ「流石は星宮 叶様。
雑草は生命力が強いと言いますが...まさにその通りですね。
このまま...他の花々の栄養を奪わない様にお気を付け下さいね。」


な...!


ざ、雑草...?


ガシューは...一体何を私に伝え様としているの?

279話「変更点」→←277話「ありがとう」



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (33 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
74人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:伊豆花織 | 作成日時:2022年11月3日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。