266話「大胆に」 ページ22
サ「なるほど...Aさんの言いたい事、ハッキリ分かりました。
もしも、人形に人工知能を組み合わせることが...できたら...。
それは、完全にそっくりなニセモノを用意することができます!!」
私とサラちゃんの考えは...きっと、周りから見たら突拍子の無い事で、正直言って本気で信じる人はいないだろう。
ホエミー、ハンナキーは人間であるとは言え...人形を名乗った。
それに混ざる様に...本当の人形であるノエルが紛れている以上、本物そっくりのニセモノは用意出来るだろう。
アリスさんとレコさんは私達の発言に否定を続け、そもそもこの話を切り上げようとしている。
皆に驚いたり、不審な目で見られたり、失望すらされてしまっている。
予想は出来ていたとは言え...理解してくれない事が少しばかり残念だ。
サ「みんな...。」
『大丈夫...サラちゃん。
諦めちゃ...ダメだよ。』
サ「Aさん...でも......。
このままじゃ...あなたのことを......!!」
サラちゃんは...本当に優しい子だ。
ずっと...ずっと...私の事を気にかけてくれている。
そして、長く重たい沈黙が続く中...何時もの軽い笑い声が聞こえてきた。
ケ「おもしろい...ね。
...大胆な発想だ。
2人だからこそたどり着ける、バカげた結論...。
うん、信じてみよう。
おまわりさんは2人の話に乗るよ。」
サ「ケイジさん...!」
これだから...ケイジさんからは目が離せないんだ。
何時だって...私達を信じて、皆を引っ張ってくれる。
ケ「...いつだっておまわりさんはAとサラちゃんの味方...だよ。」
ソ「やれやれ...仕方がないね。
他に打開策なんて思いつかないし...。
Aがどれだけ耐えれるかも分からない。
ここが最後...決めるしかないよ。」
スムーズな進行もあって、5本あると言われながら...接種した毒針は1本で済んでいる。
時間配分的に...2本目がそろそろかもしれないけれど、きっと大丈夫だろう。
ケ「レコが人工知能の搭載された人形である証明を...するんだ、サラちゃん。
ミシマ先生のモニターを割ったレコが本物で...嘘の間で本物とニセモノのレコは入れ替わった。
つまり、今ここにいるレコはニセモノ。
そして、レコは認めてないけどコピー人形と仮定する。」
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作者名:伊豆花織 | 作成日時:2022年11月3日 17時