264話「証明」 ページ20
レコさんは...サラちゃんの肩へ掴みかかりながら、自分が本物だと、意見に流されるなと、私達は仲間だと、精一杯...訴えている。
サ「なら...証明を...。」
そんな時...。
ア「いい加減にさなさぁーーい!!!!」
驚く様な大きな声で...レコさんを追い詰めるサラちゃんに食ってかかったのはアリスさんだった。
ア「ふざけないでちょうだい!!
それ以上レコをイジメるのはやめて!!」
アリスさんはここにいるレコさんを本物だと言った。
他でもない、兄としての目が真実である...と。
ア「オレはパニックになってるワケじゃない...!!
冷静に判断してるんだ...!!
変装なんかでオレの目をごまかすことなんて不可能だ!
立ち振る舞い、わずかな仕草、性格、すべてにおいてその子は本物のレコだ!!」
20年間...見続けて来たと言う言葉は事実であるけれど...アリスさんには刑務所に入っていたと言う事実もある。
しかも...レコさんの性格が変わってしまうほどの事件を起こして...。
だとしたら...全く同じとは言いきれないのでは無いだろうか?
ソ「仮に...さ、入れ替わっていたとして...レコさんがひとりなった時しかできないよね...。
そんな時間帯、あったかな...。」
『私がいつも通りのレコさんを見たのは...1日目の夜が最後で、2日目の朝にレコさんと話した時には...既に様子がおかしかった様に思います。』
サ「!
だとしたら、これです...。
さっき、ちぎれた...この幸せのクモの糸...。」
サラちゃんは再びちぎれたクモの糸を取り出した。
サラちゃんが言うには...レコさんと一緒に嘘の間に行った時に、アイテムを手にしたら電気が消えてしまいレコさんとほんの少しはぐれる時間があったそう。
サ「そうです!
嘘の間から出たあの時...レコさんは既に入れ替わってたんです!!
嘘の間のウソは...幸せのクモの糸だけじゃなくて、ニセモノを送り出し...混乱させるための誘拐犯のワナ...!!」
ケ「なるほど...。
ただダミーアイテムが置いてあるだけの部屋じゃ...なかったってことだねー...。」
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作者名:伊豆花織 | 作成日時:2022年11月3日 17時