263話「共通点」 ページ19
ケ「ホエミーにしてもそうだった...。
キミ達の共通点...それは、肝心な部分ではウソがつけないんだ。」
ノ「...。」
ケ「だから...あえて話題に触れて、巧みな話術で話をそらす。
でも...気付いたよ。」
ノ「...なにがー?」
ケ「ノエル、あんたはさっき...
“あの時のレコは本物”...って言ったね。」
ノ「...。」
ケ「ニセモノなんて存在しない...と、なぜそう言わなかった?」
ノ「......。」
淡々と事実を述べてノエルを確実に追い詰めていくケイジさん。
対してノエルは...ずっと黙ったままで、遂には表情を隠す様にプラカードで目元を覆い始めた。
ケ「ああ、言い忘れたなら...もう一度チャンスをあげるよ。
ノエル。」
ノ「......テメー...!」
そして...ノエルは耐え切れず、表情を崩した。
憎悪を向ける時の...あの目。
その目に恐怖なんて感じる事無く、むしろ...爽快にすら感じる。
ケ「言えないなら白状したのと同じだ。
レコのニセモノは存在する。」
もう...見破ったのと同然だ。
それは...このアトラクションにも関係し、本物のレコさんの手の怪我すら...私達へのヒントだったという事だ。
サ「しかし...レコさんのニセモノがこのアトラクションと関係あるなんて...。」
ケ「......いいかい、サラちゃん。
手に傷を負ったレコが本物だったなら...誰がニセモノなのかって...ことさ。」
サ「目の前のレコさんが...ニセモノ...?」
ノエルの発言から、ミシマさんのモニターを破壊したレコさんが本物だったなら...必然とここにいるレコさんはニセモノと言う事になる。
レ「はあ!?バカな事言うなよ!!」
サ「ですが、ノエルはモニターを殴り破壊したレコさんを本物だと言いました...。
なら...その時の傷のないあなたは...ニセモノだということになります...!」
レ「は...はぁぁ!?なんでそうなるんだよ!?」
サ「本物であることを証明できますか、レコさん!!」
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作者名:伊豆花織 | 作成日時:2022年11月3日 17時