２５９話「ニセモノ」 ページ15
レコさんの手の怪我...。
それが疑問と言うか...気になる事だった。
触れた時、何事も無かった様に...綺麗な手の甲で...。
そして...今皆へと見せられている手の甲も...。
傷一つ無い...綺麗な手のままだった。
と言うか...お風呂場で確認も出来ていた。
ケ「...傷跡が...ない...。」
ナ「あんな血が出てたのに...！
数日でここまできれいになるワケがありません...！」
前にも思った事だけれど...例の傷薬がある以上、絶対に有り得ないとも言い切れないから困っている。
レ「お前ら...マジでオレのニセモノでも見てたんじゃ...。」
サ「ニセモノ...？」
ソ「いるんじゃない？ニセモノ。」
サ「ど、どういうことですか...！」
ソ「言葉通りだよ。
深い傷が突然治るなんて、ありえないでしょ？
ミシマさんのモニターを破壊したレコさんは...ニセモノだったんだよ。
...どうせ、状況は袋小路だよ。
...ねぇサラ、ゾワゾワしない？
この不可解な謎を残して話を続けるの...。」
自分の身の安全を考えるならば...いち早く話し合いを続けて欲しいところだけど、このままレコさんの正体が謎のまま終わってしまうのも嫌だ。
サ「わかりました...！この話は重要です！
ニセモノがいる可能性...話し合ってみましょう...！」
サラちゃんは始めに...ニセモノに対する疑惑を出てきたソウさんに話を聞く事にした。
ソ「腕に傷がついている人物...それがニセモノさ。
いいかい、レコさんはこぶしでモニターを割ったんだ。
傷がついているとしたら...手の甲かな。
だったら傷を隠せる人物がいるよね。」
レコさんと同じように手を何かで覆っている人物...。
ギン君は絶対にありえない。
だとしたら...。
サ「それは...着せ替え人形ノエル...！
彼の手には...確かにグローブがつけてある...！」
ソ「そういえば...彼は...男性のようだけど...レコさんと体格が似てるね。」
そして次はカンナちゃんへ...とサラちゃんが口を開きかけた時だった。
少し前にも聞いた...恐怖を覚える警告音。
『っ......！』
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作者名：伊豆花織 | 作成日時：2022年11月3日 17時
