１９９話「作戦実行」 ページ5
私達が荒れた廊下まで戻ってきた後、少し遅れてサラちゃんとソウさんが戻ってきた。
ソ「待たせちゃって...ごめんね！」
ア「来たな...。
おっと、メダル交換は４人でやるんだ。
千堂院紗良、お前はどこかへ行くがいい。」
サ「は、はい...。」
サラちゃんはチラチラと戻って来た部屋を気にする様子で...まだ調べ残した事があったのかもしれない。
それでも、ソウさんが“戻らないの？”とでも言って...来てしまったのかもしれない。
それでも...今は調べられないからと、ロビーの方へと立ち去って行った。
ソ「それじゃあ...交換を始めようか。」
ア「問題はそれぞれ何枚を交換に出すか...だな。」
私のメダル枚数はサラちゃん達と交換した事もあって残り６０枚。
ここには３人がいるから...２０枚ずつ交換したら、ちょうどいいのかな？
そうすれば...私とアリスさんで合計４０枚ソウさんのメダルを手に入れる事も出来る。
『２０枚ずつ交換してみませんか？
手元から６０枚もメダルが減るのは痛いかもしれませんが、逆に自分の手元に６０枚相手のメダルが来ると考えると...ソウさん達にとってはいいんじゃ無いですか？』
カ「カンナはまだ少ししかメダルの交換出来てないので賛成です！」
まあ...これを見越していたからね。
基本的にソウさんと行動している時間が長いカンナちゃんは、他の人と交換する機会も少なかったのだろう。
ソ「うん...それで良いと思うよ！
アリスさんもそれで大丈夫？」
ア「ああ、それで構わない。」
５０枚まで残り１０枚。
それなら...ケイジさんに任せても大丈夫かもしれない。
アリスさんも私と同じ考えのはずだから...この枚数は決して悪くないと思う。
全員の同意が得られた事で...私は財布の中からメダルを取り出し、残り６０枚を２０枚ずつに分け...３人に手渡した。
“メダルの重み”が“信頼の重み”とでも言うのだろうか...。
この短い期間に異常と言える様な発達した技術を見せ付けてきたのだから、メダルの管理もタブレットのような物で行ったら良いのに...。
『よし...！
これで無事にメダルの交換が出来ましたね！
アリスさん、カンナちゃん、ソウさん...ありがとうございます！
この後のアトラクションもお互いに頑張りましょうね！』
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作者名：伊豆花織 | 作成日時：2022年10月10日 18時
