死なないために足掻きましょう。５【キミガシネ】 (ページ33)

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２２７話「後悔」ページ33

憩いの場を後にした後、少しでも考えてしまった裏切りに...酷く後悔をし、宛もなくフラフラと彷徨う......

何て事も無く、足は真っ直ぐにケイジさんの居るモニタールームへと向っていた。

ケ「A、お疲れ...」

ケイジさんの顔を見た瞬間...強ばっていた身体から力が抜けて行き、ケイジさんが言葉を言い切る前に抱き着いていた。

ケ「A...？」

『ケイジさん...ごめんなさい......。
ごめんなさい....っ..。』

溢れてくる涙が...ケイジさんのベストに染みてしまっている。
それでも...後悔が大きくて、涙は中々止まらない。

ケ「A...。
何があったのかは聞かない...。
でも......こうして辛い事が会った時に真っ先に頼ってくれるのがオレで...嬉しいよ。」

私の頭に触れる...大きくて優しい手。
涙は...止まりかけていたのに、更に溢れて来る。

『ケイジさん...ケイジさんは...ズルいです......。
どうして......そんなに優しいんですかっ...！』

ケ「言うまでも...無いだろ？
Aの事が...好きだからだよ。

そんな大切な子が泣いてたら...側で支えたいのが男の性だ。
だから...Aは素直にオレに甘えて良いんだよ。」

背中に回されていた手が...強く身体を包み込む。
胸にグッと顔を押し付けているから、ケイジさんの顔は見れないけれど...どんな表情をしてくれているのかは想像出来た。

.

.

何時、何処に人の目があるのかが分からなかったため、ケイジさんから少し離れてモニターに背を預け、優しく慰められながらも、モニターの前でゆっくりと会話をしていれば......起きて来たのかアリスさんがやって来た。

『おはようございます、アリスさん。』

ア「ああ...今日で遂に最終日だな。
それより...A、随分と目元が赤いんじゃないか？」

ケ「何か...あったみたいでね。
色々複雑みたいだから...訳は聞かないでやってよ。」

ア「わかった。」

アリスさんも私達のいるモニターの側まで来ると...同じ様にモニターに寄りかかった。