死なないために足掻きましょう。５【キミガシネ】 (ページ3)

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１９７話「信頼を語る」ページ3

モニタールームから出てロビーに戻れば...ギン君がまだ座っていて、ナオちゃんはそんなギン君の前のソファに座って話を始めた。

さてと...次の行動は...。
そろそろ...ソウさん達とのメダルの交換に動き出したいけれど......。

その時...。

ソ「あ...Aさん！」

ア「そこにいたのか、A。」

『どうもこんにちは...アリスさん、ソウさん。
２人で並んで...何処に行くんですか？』

ソウさんの顔を見ていると...思わず口調に棘が刺さりそうになるけれど......それを表に出さない様に心がけながら話す。

ソ「実は...探索中に気になる部屋を見つけてね...。
カンナちゃんが向かってる可能性が高いから...アリスさんと一緒に向かおうと思ってね。」

『そうだったんですね...。』

ソウさんの発した...“気になる部屋”に思わず身体が強ばったけれど、表面には必死で出さなかった。

ア「ああ...それで、木津池神奈と合流した後に...３人でメダルを交換する予定だったんだ。」

なるほど...！
アリスさんは...積極的に動いてくれていたんだ！
このチャンスに...乗らない訳にはいかない！

ソ「ボクの事があって...カンナちゃんには中々メダル交換をさせてあげられて無かったからね。
良かったら...Aさんも一緒にどうかな？」

『嬉しいお誘いですけど...私でいいんですか？
貴方の事を...叩いてしまった手前、今こうして話しているのも気まずいんですけど......。』

ソ「勿論だよ...！
Aさんは...サラさんに酷い事を言ってしまったボクの事を怒って、反省しなって叱ってくれたでしょ？
それが嬉しくってさ...。
それもあって、Aさんの事を信頼してるんだ！」

キラキラと...輝かんばかりの笑顔で私へ“信頼”と言うソウさん。
その表情は...貼り付けた物とは違っていて...少しばかり、罪悪感を覚えた。

『そう...思ってもらっていたなら......嬉しいです。
私は...貴方の事を信じきれませんが、これを機に貴方の事を知れたら嬉しいです。』

ア「ふっ...なら決まりだな。
ならさっさと...木津池神奈と合流するぞ。」

アリスさんもご満悦の表情。
３人で並んで...“気になる部屋”へと向かう。