死なないために足掻きましょう。３【キミガシネ】

１１４話「懇願」 ページ15

ホ「田綱 丈の血液をすべて吸い取っちゃえ！」


ブスッ...と生きている人間から鳴ってはいけない音が...ホース状の物がジョー君を突き刺した際に聞こえた。


ジ「かっ......！！がはっ......！！」.


突き刺さった事で...ジョー君の顔は一瞬で苦痛で歪められ、その衝撃で瞳が上向く。


その表情１つで...残酷な処刑方法だと言う事が嫌でも伝わってくる......。


サ「あああああぁぁぁ...ぁぁ...！！！


お願い！！ホエミー！！もうやめて！！
なんだってする！！代わりに死んだっていい！！


だから...だから...。


ジョーを助けてやって...！！助けてください...！！」


ホエミーにすがりついてサラちゃんはジョー君の命乞いをしている。
無駄かもしれないと思っても...サラちゃんがその行為を辞める事は無いし、私達も止めない。


ホ「かわいい〜サラちゃん！あはは。
いいでしょう、チャンスを与えますね。」


サ「え...？」


その想いが通じるとは思っていなかったサラちゃん。
涙で顔を濡らしながらも、驚きの表情をする。


ホエミーが取り出したのは赤いスイッチの付いた筒状の物。


ホ｢うふふ、このボタンは田綱 丈に繋がれた装置の動作に影響するボタンです。
とにかく連打するんです！
多ければ多いほど装置に影響し、止まるかもしれません！｣


サ「か...貸して！！」


そんな...絶対と言う確証の無い物でも、サラちゃんは奪い取る様にそれを受け取る。


ジョー君を前にして、ホエミーの指示に従う様に...スイッチを必死に押し始めた。



カチカチカチカチカチカチ.........。



カチカチカチカチカチカチカチカチ............。



カチカチカチカチ......。



私達は...そんなサラちゃんの背中を見る事しか出来ない。


そして、部屋には...スイッチをひたすら押し続ける音とジョー君の呻き声しか聞こえてこない。


.


.


音は...鳴り続ける。
...ジョー君は制服を血で濡らし、グッタリとしていて...もう、声すら出ていない。


きっと...もう...。
ジョー君は...死んでしまっている......。

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