死なないために足掻きましょう。３【キミガシネ】

１１２話「自分の意思」 ページ13

ホエミーの掛け声と同時にタブレットには私も含めた６人の顔が表示される。


カイさんか...ソウさんか...。
２つに１つだと思う。


［ソウに投票しますか？］


その中で...私はソウさんを選ぶ。


［...投票の受付を完了しました...。］


カイさんの言う通り...ソウさんは危険な人だと思う。
ソウさんが身代であるかもしれないと言う低い可能性よりも...カイさんの手によって握られているこの先の可能性に賭けたい。


疑って...。

問い詰めて...。

追い詰めて...。


そんな事ばかりカイさんにしてしまったけれど...。
それでも...私はカイさんに生きて欲しい。



















［...集計結果を発表します...。］
サラ...０票
ジョー...３票
A...０票
カンナ...０票
ソウ...４票
カイ...６票


何となく、分かっては...いたけれど...。
健闘むなしく...カイさんに１番多くの票が集まってしまった。


カイ「.........。」


ソ「残念だったね...カイさんの負けだ。」


カイ「...わかっていました。
あなたに身代の可能性がある限り、選ぶのはリスキー...」


ソ「それだけじゃないさ。
もし...感情で僕を選んだら...それはもう自分の意志なんだ。

でもみんなは理で選んだ。
...ひどいよね。


...“この投票は自分の意思じゃない！”


そういうふうに、みんな自分をごまかしてるんだよ。」


自分の意思で...か。
じゃあ、私は本心でソウさんに死んで欲しかったんだ。


ホ「うふふ、さあみなさん、楽しい答え合わせの時間ですよ！

まず賢者！
皆さん大正解！佐藤 戒さんでした〜！」


カイ「......。」


ホ「次に鍵番！
うふふ、２人の激闘は見ごたえありましたね〜！
なんと！千堂院 紗良さんでした〜！」


サ「もう...やめて...。」


ホ｢次に道化！
これは迷う事無く決まりましたね！
予想通り、星宮 叶さんです〜！｣


ホ「そしてー！身代！
役目を全うできず、死んでしまう方が〜...。」


サ「お願い...！！」


サラちゃんの強い懇願...。
それが...届くのならば、どれだけ良いか。


ホ「ジャーン！田綱 丈くんでしたー！」


ジ「.........はは...は...。


その...なんつーかな............。


みんな...ごめん...騙しちまって...。」


ジョー君は笑った。
苦しそうに...。


でも...皆を困らせないように。
私達は...どうやっても......ジョー君を生き残らせる事が出来なかった...。

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