５３８話「会った記憶」 ページ44
レ「会ったこと...あるじゃねえか...。」
サ「え...？」
レコさんは床に手を付けて身体を起こすと...机に背を任せて、話を始めた。
レ「私は...ミドリと...
直接会って...会話をした...。
何年も前に...！！」
ギ「レコ姉ちゃん...。」
『じゃ、じゃあ...さっきの写真は...
ミドリと会った時に...
ミドリによって、撮られた写真...？』
レ「クソッ...！
この写真、そう言う事かよ！？
なんで忘れてたんだ...！？
こんなこと...！！」
レコさんが、ミドリとの記憶を忘れている事は...きっとおかしな事じゃない。
シンさんの言っていた、記憶の実験...
ミドリの言っていた、皆に思い出して欲しい記憶......
レコさんは...忘れていた事を思い出しかけているのだろう。
レ「.........。
うっ......。
ギン...悪い...。
その灯ろう、消してくれ...。
その光を直視すると...頭が痛いんだ...。」
きっと...この灯ろうの光こそが、記憶を呼び起こすトリガーになっていると言う事なのだろう。
ギ「う、うん！
大丈夫ニャン...？」
レ「ああ...ありがとう...。」
灯ろうが消されても、顔色は悪いまま...。
中途半端に思い出しかけている事も...あまり良く無いのかも知れない。
サ「これが...
私達の失われた記憶なんでしょうか...。」
レ「...かもしれねえ。
もうちょっとで...
はっきり、思い出せる気がするんだが...」
今、その記憶を思い出す事を強要する事は...出来ない。
先ずは、レコさん自身の気持ちを整える方が優先だ。
『今は...無理しないで下さいね。』
レ「ああ...。
すまねえな、A......。」
そう声を掛ければ、フラフラとしながら...ゆっくりとレコさんは立ち上がった。
サ「それじゃあ...この扉をくぐってみましょう。
また、別の部屋があるかもしれません！」
カ「クルマダさんは、ここでじっとしていて下さいね。」
『今度こそ、無茶はしちゃダメですからね...？』
ク「わかった、わかったから...行けって。」
今の具合だったら、無理に充電器を外して死ぬ様な事も無いだろう。
サラちゃんが扉に手を掛けたのを確認して、その後を追って行く。
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伊豆花織(プロフ) - Rinoko*@名前変えたいさん» 何時も外してたので完全に気を抜いてました( 'ᵕ' ; )教えて下さって、ありがとうございます。 (2023年4月28日 21時) (
レス) id: 32bef120c2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：伊豆花織 | 作成日時：2023年4月28日 18時
