５２１話「理解出来る気持ち」 ページ27
レ「落ち着いたか、メイプル...？」
メ「うぅ...少しだけ...でも...でも...」
言い訳をする様にして、小さく呟くと...再び悲しそうな顔になった。
メ「もう、嫌だよ...。
悲しい...悲しい...。」
グスグス...と顔を覆ってメイプルは再び泣き始める。
泣き声に混ざる様にして、“ヒヨリくん...”と彼を求める声が聞こえて来て、嫌でもかつての自分を思い出してしまう。
『.........メイプル。』
メ「うぅ...なに、A......。」
カンナちゃんが何かを察する様にして、メイプルから受け取ったハンカチを私に渡してくれた。
『メイプル、貴女のハンカチだけど...涙拭きな？
好きな人に会えないのは...悲しいよね。
気持ちは分かるよ...。』
メイプルの青い瞳から流れ出る涙にハンカチを押し当てる。
メ「うぅぅ...うぅぅ...A...。
A...嫌いなのに......ずるいよ...。」
シンさんの言う通り...メイプルに嫌われてるんだね。
メイプルはハンカチで涙を改めて拭うと...再び、ニコニコと笑ってみせた。
ヒ「...はぁ。
メイプル、少しだけどおしゃべりしましょう。
付き合ってあげる。」
ヒナコちゃんはベッドに腰掛けて、メイプルに話しかける。
少しばかり口調の厳しいヒナコちゃん。
...笑顔を見せてはいるけれど、それはこんな時でも口調は変わらなくて、ハラハラする。
メ「うふふ、楽しいね...ヒナコちゃん！
おしゃべり一緒にしてくれてありがとう！」
だけど...メイプルには問題無かったみたい。
ヒ「え、ええ...そうでしょう...メイプル...。」
ヒナコちゃんも苦笑いだけど...友好度には問題はなさそう。
メ「......楽しい、楽しい。
でも...いい加減にして！！返して！！ヒヨリくんを！！」
下を向いた後、怒ったメイプルはIDカードを持つサラちゃんへと詰め寄る。
『お、落ち着いて...メイプル！！』
ク「下がってろ。
お前、メイプルに狙われてんだろ...A。」
クルマダさんが一歩前に出て、メイプルに向き合った。
ク「オレが...お前の話し聞いてやんよ、メイプル。」
お、女心を理解出来ないと...声を上げていたクルマダさんが？
レコさんのアドバイスもあってだろう...。
クルマダさんは怒りが爆発しているメイプルの声を聞いてあげている。
メ「クルマダ、ちゃんと、私の心、わかってる。」
怒っていたメイプル。
クルマダさんの成長への満足も見られていて、怒りも治まったみたい。
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伊豆花織(プロフ) - Rinoko*@名前変えたいさん» 何時も外してたので完全に気を抜いてました( 'ᵕ' ; )教えて下さって、ありがとうございます。 (2023年4月28日 21時) (
レス) id: 32bef120c2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：伊豆花織 | 作成日時：2023年4月28日 18時
