５０８話「ペア解除」 ページ14
サラちゃんは...ペアリング機能に指を触れさせた。
シ［ペアリング機能は、現在...有効だよ。
どうするの？］
モニターには...“はい”と“いいえ”の２つの文字が並ぶ。
そして、サラちゃんは...迷う事無く“はい”の方へと指を持って──────
ク「...本気かよ。」
...行ったけれど、クルマダさんがサラちゃんとモニターの間に手を滑り込ませ、その行動を止めると...静かに、冷静に言葉を続けた。
ク「オレ達に自由を与えるってのか...？」
ア「.........。」
ク「ヒナコが聞いたら喜ぶぜ...
これで、お前らの命を狙いやすくなるからな...。
それでもいいなら...」
『クルマダさん。
別に...私達の事を試そうとしなくたって、いいんですよ。』
グッ...と唇を噛み締める様にして、クルマダさんは苦しそうな顔をしている。
自らがヒール役を買って出て、私達の本心を引き出す様が...ダミーズ達の間での絆を感じさせる。
ク「......別に...そんなんじゃねえ。」
もう、私達の間には...必要無い。
主従関係も...
殺し合わなくちゃいけない運命も...
サ「......ふふっ...。」
サラちゃんは、いじけた表情のクルマダさんを見て微笑んだ後...アンズちゃん、ハヤサカさん、マイさん、ランマル君と１人１人の顔を見た。
そして、そのまま揺るがぬ決意で...ペアリングを解除した。
ラ「これで...
ペアリングは解除されたんだよな...？」
ランマル君は...目に見えない線を確認するかの様に、首輪に触れている。
ク「.........。」
クルマダさんの渋い表情は変わっていないけれど...何処と無く、まとう空気が柔らかくなった様に感じる。
マ「...ヒナコちゃんにも、教えに行かないとね！
......みんなで！」
アンズちゃんもハヤサカさんも...まだ、現実なのか非現実的なのかあやふやな気持ちではあるみたいだけれど、マイさんの嬉しそうな言葉を聞いて、安心した様に頬を緩めた。
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伊豆花織(プロフ) - Rinoko*@名前変えたいさん» 何時も外してたので完全に気を抜いてました( 'ᵕ' ; )教えて下さって、ありがとうございます。 (2023年4月28日 21時) (
レス) id: 32bef120c2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：伊豆花織 | 作成日時：2023年4月28日 18時
