#番外編5 ページ7
letter side black
もともと移植とかのせいで心臓の機能が弱かったのと
治療は心臓に負担がかかりやすくて
亡くなる可能性も高いって聞いていたから
みんなに言って俺の死んじゃう姿を見せることになるのが辛くて
頼りたかったのを必死に耐えた
治療は辛かったし、知っている人はおばさんやおじさんしかいなかったから
俺は今までどれだけ恵まれた環境にいたのか実感できた
何度も治療を重ねるうちに副作用にもうまく付き合えるようになって
少しずつだけどみんなの動画を見てたよ
すごく面白かったし元気をもらえた
よかった、みんなが笑っていて
もう俺がいなくても大丈夫だなって
その時には先生に完治して日常生活はおくれるけど
もう走るとか踊るとかは出来ないって言われていたから
悲しかったけど
みんなから離れて良かった
これでずっと俺の大好きなパフォーマンスが見られる
って、本当に心から思った
夏にね、外出許可がおりたから
Nesei weekに行ったんだ
誰が出るとか何をするとか知らなくて
ご飯食べて大通りに出たら美少年がパレードしてた
ヤバイとも思ったけどもう半年以上会ってないガリガリな俺なんか気づかないだろう
って思って歩いていたけど
人とぶつかった拍子に顔を上げたら藤井くんと目が合った気がして焦った
まあ長袖で帽子かぶってとか色々変だなとは思われていたと思うけど
藤井くん、慎太郎と仲良いって聞いてたから
なるべく人目につきたくなくて
急いでその場から離れたんだ
でも色々考えたけど
もう俺なんか探していないだろうし
むしろ恨んでいるくらいだろう
って思って何も考えないことにした
そんな時に兄ちゃんがロサンゼルスでやるSixTONESのライブに行かないかって誘ってきた
最初は全く行く気なかった
今更俺に来られても迷惑だろうし
でも兄ちゃんに聞いたんだ
兄ちゃんの友達が雑誌の編集やってるんだけど
みんなが使われないと分かっていても俺の話をし続けているって
嬉しかった
忘れられているって思ったし
恨まれてるって思っていたし
だから最後のライブにしようと思って見にいった
ありがとう
俺の立ち位置空けて踊ってくれて
俺の歌パートみんなで歌ってくれて
でももうその必要はないよ
5人のパフォーマンスは最強で最高だよ
ファンのみんなを幸せにしてね
そしてジェシー、京本、こーち、慎太郎、樹
5人が幸せになりますように
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作者名:ちきん | 作成日時:2019年12月12日 13時