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小山先生とお母さんが病室から出て行くと
看護師さんも出ていき残されたのは樹と慎太郎と俺だけ
気まずい
数十秒の沈黙の後、口を開いたのは慎太郎だ
慎「北斗、本当目が覚めてよかった
でも俺は北斗のこと少し怒ってるよ
北斗が俺らのこと頼ってくれなかったから・・
何で頼ってくれなかったの？頼りなかった？」
俺はやっと口の中の違和感が取れてきたため
一生懸命口を開いた
「そんな、こと、ない・・」
聞いたこともないようなカスカスの声だったが
精一杯声を出した
慎「俺たちは北斗に頼ってもらいたかった
北斗は迷惑がかかるとか思ってるかもしれないけど
俺らからしたら何も言われない方が迷惑」
慎太郎の言葉を聞いて涙が溢れそうだ
樹「慎太郎、言い過ぎだよ
北斗の気持ちもわかるよ、北斗は人一倍気を使うから黙っていなくなった方が嫌われて憎まれた方が俺らが探さないとか思ったんでしょ？
でもね、俺らは北斗が黙っていなくなったら絶対何処に行っても探すよ
探してみせるよ、だから黙って勝手に居なくならないで」
「ごめ、ん・・」
慎「俺こそごめん、言い過ぎた」
慎太郎は申し訳なさそうに言った
素直なところ、本当に慎太郎の良いところだ
「みんな、、に、あいたかっ、た
た、す、、けて、って、、、いいた、かった、
でも、みん、な、、やさし、い、、から
おれの、せいで、、みんな、、の、しごと、、が
おろそ、か、、になると、おも、った、、
だか、ら、きらわれ、ればあきれ、、られて、もう、、さがさな、いかなっ、て、、
だいじな、じき、、だから、、」
樹「嫌うわけないじゃん
俺らは北斗の分まで倍働くし大事な時期だからこそ
俺らは気を抜かないよ
北斗がいないことの方が心配だよ」
慎「2ヶ月以上みんなで北斗のこと探したんだよ
青い鳥の目撃情報で静岡のデパートで北斗見たって見てから一か八かで静岡の病院に絞ってしらみつぶしに探したんだ
やっと見つけたと思ったら北斗がこの状態だったから後悔した
何でもっと早く見つけられなかったんだろうって」
「ありがとう、、ご、めん、、」
だいぶスラスラ喋られるようになってきた
みんながこんなに心配してくれてると思わなかった
そういえば呼吸が苦しくなる前にみんながいたような
「ねぇ、みんなで、1回おれに、あいに、きた？」
樹「うん、人工呼吸器つけられる前にね
みんなでまた来るよ」
慎「そうだよ、何度だってくるから」
その一つ一つの言葉が嬉しかった
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作者名：ちきん | 作成日時：2019年8月22日 14時
