【刀剣乱舞】人間不信の少女と付喪神

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太郎太刀side

次郎「ん？そーいや三日月、隣にいるその女、誰だい？……てか……すっごく可愛いじゃないか！」




「見たところ、人の子のようですが……」


三日月が口を開こうとした刹那、人の子は戦闘態勢をとった。


三日月「主……！」




次郎「なっ……いきなりなんだい、戦おうってのかい？いいねぇ、やってやろうじゃないか！」




『……』




「(じわじわと伝わってくる恐怖……この人の子は……私たちに、恐れを抱いているのか……？だとしたら……)」


まずは話を聞くことにしましょう。


「……次郎、少しお待ちなさい。」



次郎「兄貴なんで止めるのさ！こいつの方から先に仕掛けて来たんだよ!?」


文句を言っている次郎を制しながら、私は彼女を見つめた。


「……人の子よ。あなたは、私たちの新たな主ですね？」




次郎「アタシたちの、新しい主……!?」




『(ﾋﾞｸｯ……)』


人の子から感じる恐怖はさらに増し、人の子は何故か三日月の後ろへと隠れた。


「……あなたが私たちを怖がる理由を、教えて頂けませんか？」




三日月「……主、代わりに説明してやろうか？」


少女は迷う様子を見せたが、覚悟を決めたらしい。


『…………私は、幼い時から暴行を受けてきた。その時から私は、人を信じないようにしようって覚悟まで決めて、生きてきたの』




「(幼い時から……ずっと……？)」


彼女が語る過去は、とても壮絶なものだった。


「……主。まだ、私と次郎に恐れがありますか？」




『……悪い人じゃないって、分かってる。でも、それでも少しだけ怖い』




「そうですか……」




私は思いました、何があっても、この方に辛い思いをさせてはならぬと……




「……主。今まだ、私たちを恐れてもいい。避けてもいい。私たちが望むことはただ一つ……あなたと分かり合いたい」




『っ……』




「いつになっても構いません。気長にお待ちしています。だから……信じられると思ったら、とことん頼ってください。ね？」

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