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今なら分かる。
美琴さんが、どんな気持ちで政府に救いを求めたか。
『私だって……皆を傷付けたくないし、悲しむ顔なんて見たくないよ……っ』
大典太「……何かあったのか」
『っ!?』
大典太「……すまん、怖がらせるつもりはなかったんだが……あぁ……俺は蔵の中でも……ブツブツ……」
誰かと思って後ろを振り向けば、隅っこに大典太が体育座りをしていた。
『大典太……?』
大典太「……何かあったからこの蔵に来たんだろう?」
『えっと……お、大典太も……!私から離れた方がいいよ……!』
大典太「?何故だ」
『あの、その……こんのすけから聞いたら分かる!っていうか、大広間にいたんじゃないの?』
大典太「あぁ……俺は何かあったらこの蔵に籠るようにしているからな。誰かが呼びに来たが、その時は蔵から出る気にはなれなかった」
『そ、そうなんだ……』
大典太「……あんたは?」
『え?』
大典太「あんたは何故この蔵に来たんだ?」
『私は──じゃなくて、とりあえず蔵から出るね!さよなら!』
そう言って蔵を出ようとしたけど、
『……え』
大典太「……他の奴らから隠れているなら、今出るべきではない。きっと、あんたを探している」
大典太に腕を掴まれていて身動きが取れなかった。
『大典太……っ私の力が暴走したら、傷付けちゃうかもだから……!』
大典太「それはまだ後の話かもしれないだろう?とりあえず、こっちに来て話そう」
『ちょっと待って話を聞いてくれ……!?』
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イヴェル(プロフ) - ユリアさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます!!😭頑張って更新していきます🥰 (5月6日 12時) (レス) id: 0126769826 (このIDを非表示/違反報告)
ユリア(プロフ) - 長きにわたり紡がれた物語はとても面白くて、いろんなキャラの感情がよく描かれていてとても読みごたえがありました!新しく更新させる日を心待ちにしております。頑張って下さい!! (5月6日 10時) (レス) @page47 id: 729d7bbd60 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:イヴェル | 作成日時:2023年12月23日 20時