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「思ったより早いじゃねぇか」
「何?悪い?」
「いや、いいんじゃねぇの?」

コンビニ前で音楽を聴いていた彼が振り向く。その姿が様になっているのがまた腹立たしくて、突き放すような言い方になってしまった。けれど、それもいつものことだからか彼は気に留める様子もなくガムを噛み始める。






「…………何で待ってたの?」

私から会話を振られたことが意外だったのか、少し驚いたような彼。彼のあの行動にはいくら私でも聞かずにいられないくらい不自然な点があった。
少し何かを考える素振りを見せながら、帽子を被り直す。そして、私に視点を合わせて口を開いた。






「……お前、俺のこと嫌いかよ?」

そう思われて当たり前の行動をしてきたくせに、心臓が嫌な音を立てた。緊迫した空気ができつつあるのを感じて、酸素を求めるように呼吸が浅くなる。

なんと答えればいいのだろう。……いや、ここはハッキリ『嫌い』と言って突き放すべきだ──。









「…………嫌いじゃ、ない」

ハッと口を覆った。今のは、間違いなく私の口から漏れた言葉である、と気づく。無意識のうちに起きたことに、どうしても動揺が隠せない。
しかし、それは彼も同じなようで、また沈黙が流れた。……息詰まるような空気はない。代わりに、肌の表面を擽られるような、気恥しい空気がそこにあった。何だか気持ち悪い。






「あー……そのよ、俺もお前のこと嫌いじゃねぇよ」
「……う、うそ」
「嘘じゃねぇって。……まあ、お前は俺のこと嫌いだと思ってたけどよ」
「……っ!」

顔の中心から外側に、急速に熱が広がる。いてもたってもいられなくなって、レジ袋片手に走り出した。




「お、おい待てよ!」

彼の制止の声など聞く余裕もなく、家への道を駆け抜ける。








明日からどんな顔で会えばいいんだ、馬鹿!!









「……何言ってんだ俺…………」


---
これ誰?

恋が自覚できない拗らせ女子×鈍感宍戸
星に色がつきました。ありがとうございます。

Myself,Yourself/跡.部→←相対的に恋をする/宍.戸



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紫梦(プロフ) - メロンさん» 作業用に仁王君の曲探してたら見つけました。とても良い曲でした!笑 ほんとにリクエストに沿えてるか不安でしたが、そう言って頂けて嬉しいです。リクエストありがとうございました!よろしければまたリクエストお願いします。 (2018年8月31日 22時) (レス) id: 231b2007bc (このIDを非表示/違反報告)
メロン - Fake聞きながら、描いたんですね笑。可愛かったです!リクエストありがとうございました!また、機会があればよろしく御願いします! (2018年8月31日 22時) (レス) id: fd95f0d8fd (このIDを非表示/違反報告)
紫梦(プロフ) - メロンさん» 了解です!できるだけご期待に添えられるように頑張ります。少々お時間頂くかもしれません…! (2018年8月26日 8時) (レス) id: 231b2007bc (このIDを非表示/違反報告)
メロン - 紫梦さん» では、お言葉に甘えて…。初で奥手な仁王くんがみてみたいです~(^w^) (2018年8月26日 2時) (レス) id: fd95f0d8fd (このIDを非表示/違反報告)
紫梦(プロフ) - メロンさん» 世界観だなんてそんな…!私には勿体ないくらいの褒め言葉です…ありがとうございます!仁王くんですね、了解致しました!なにか設定やシチュなどのリクエストあればお願いします〜前の仁王君と被るといけないので! (2018年8月25日 21時) (レス) id: 231b2007bc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紫梦 | 作成日時:2018年7月31日 21時

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