mission100 ページ21
youside
皇帝に閉じ込められてから1週間程経った。
いや、どうなんだろう。本当はもっと経ってるかもしれないし、1週間も経ってないかもしれない。
なにせ、この部屋には窓がないから時間の感覚が分からないのだ。
寝たい時に寝て起きたい時に起きる。
伯爵に閉じ込められていた時と変わらない毎日。
(でも…凄く寂しい。)
伯爵の屋敷に閉じ込められていた頃は寂しいなんて思ったこと無かった。
でも私は…人の温もりを知ってしまった。
怪盗Knightsの皆の温もりを。
凛月「…これ、夜ご飯。早く食べて。」
いつのまにいたのだろう。凛月君が私に食事をくれた。
夜ご飯ということは、今は夜なんだろう。
A「…いらない。」
続けて食欲がないと言うと凛月君は呆れた顔でため息をつく。
凛月「…ここ最近ずっとそうじゃん。いい加減食べてくれないとそろそろあんた死ぬよ?」
そう言われても、食欲は出ない。
渉はここ3日は姿を見ていないし。時間の感覚もおかしくなってきた。
ずっと黙りこくっていると、凛月君がため息を吐きながらスプーンを手に取った。
そして
凛月「はい。」
手に持ったスプーンを私の口前に差し出した。
A「凛月君…?」
凛月「早く、口開けて…勘違いしないで。俺はあんたの見張りだから。あんたに倒れられてエッちゃんに怒られるのが面倒臭いだけだから。」
そう言って私の口の中にシチューを運んでいく凛月君。
私はシチューを飲み込んでから口を開いた。
A「凛月君って優しいよね。」
凛月「何、急に。優しいわけないじゃん。あんたの事拉致って皇帝に差し出したんだよ?」
A「それは…朔間零さんの為、なんでしょ?」
私がそう言うと、凛月くんは驚いた顔でこちらを見る。
A「あの日、お兄さんのこと私に教えてくれたよね。」
凛月「…何言って…」
A「前に、渉は凛月くんの事をこう呼んでた。"レイの弟さん"って。そして、皇帝は凛月君のことを朔間凛月って呼んでた。」
そして、私は思い出したのだ。
五奇人の話をした時に司くんがこう言ってたことを。
"朱桜「五奇人の中で私が名前を知っているのは…朔間零さんと、斎宮宗さんしかいませんね。ほかの3人は名前すらわからないのです。」"
A「凛月君は、五奇人の朔間零さんの弟なんでしょ?」
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リューゲ(プロフ) - yudukim0110さん» 励みになります!頑張ります! (2023年1月8日 4時) (レス) id: ab9e6bad9c (このIDを非表示/違反報告)
yudukim0110(プロフ) - 凛月くんが安定のかっこよさ🫶紅郎さん敵だけどかっこいいんだよな、惚れちゃう。いや毎回終わるタイミングが完璧なんですよ!続き楽しみにしてます😋 (2023年1月7日 21時) (レス) @page30 id: 114e667087 (このIDを非表示/違反報告)
リューゲ(プロフ) - @yudukim0110 コメントありがとうございます!!こんな駄作を面白いと言って貰えてとても嬉しいです😭紅月は強者として出したかったんです😊凛月君の夜型個性は消しちゃいましたが吸血鬼っぽく見せれるように頑張ります😊 (2023年1月6日 0時) (レス) id: ab9e6bad9c (このIDを非表示/違反報告)
yudukim0110(プロフ) - ここで紅郎さんが来るか。。!毎回面白くて尊敬です🫠はい、吸血鬼っぽいです。。。(笑) (2023年1月5日 19時) (レス) @page29 id: 114e667087 (このIDを非表示/違反報告)
リューゲ(プロフ) - @ひーちゃん ありがとうございます!更新の励みになります!!これからも頑張ります! (2022年11月27日 18時) (レス) id: ab9e6bad9c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:リューゲ | 作成日時:2022年11月27日 17時