SixTONESのもうひとつの物語 (ページ47)

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(名前)side ページ47

｢俺たちが守る｣

なんの根拠もないけどジェシーの言葉だけはなんだか信じられる気がした。

ジ｢今回くらいはAがAのために、自分が楽しんでやってよ｣

自分のために自分が楽しんで…
今まで心のどこかで怜のことを抱えてステージに立っていた。
ファンのためその想いが自分を苦しめることになっていた。
ジェシーはそれに気づいていたのだ。

私はなんで馬鹿なんだろう。自分で自分を追い込んで、作り笑顔でステージに立っていた。
アイドル失格だ。

でも、みんなとなら、バカレア組なら楽しんでやれるかもしれない。
信じていいかもしれない。

カレンダー撮影の現場で7人が揃った。
ジェシーはああ言ってくれたけど他のみんなはどうだろうか。慎太郎だって進路を考えているだろうし、こーちは20歳を越えてる。みんなは私となんてやりたくないかもしれない。

ジ｢もっかい、7人でやらない？1度歌わせてもらうだけでいいから、ジャニーさんに頼んでみようよ｣

ジェシーが切り出した。

みんな少し考えていたようだったけど1度だけでもできるならと、ジャニーさんに頼んでみることになった。電話の練習をしてる間も不安だった。
このメンバーでやりたい、信じたい。
けどジャニーさんがダメといえばそれまで。
ほかのメンバーは私がいることを何も咎めなかった。Aがいるのは当たり前でしょというように、迎え入れてくれた。
懐かしい、温かい。そうだ、この人たちは温かい人だ。人の痛みをわかる、そんな人達だった。