SixTONESのもうひとつの物語 (ページ36)

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髙地優吾side ページ36

オーディションで入った俺にとってAは怖かった。
年下だけど存在感があってJrの中でも認められていて本当に凄かった。

そんなAとバカレアで共演することが決まった。主要メンバーとして選ばれたのも嬉しかったし、Aがどんな人かも知ることが出来た。

仕事に対しての妥協はしないし、女だからって言われるのを嫌っていた。甘やかされるのも嫌そうだった。
女の子たちと仲良くするかと思えばずっと俺たちについてきた。

｢あっちの方が話し合うかもよ？｣
ある日俺はふと聞いてみた。すると、
｢私、ジャニーズだから。やっぱりそういう絡みはない方がいいでしょ？｣
といった。

彼女がAKBグループの人達と仲良くすればファンは俺達もAKBグループの人達と仲がいいと勘違いするかもしれない。そこまで彼女は考えていた。
プロ意識の高さは凄かった。彼女は怜以外に友達も作っていないと言っていた。

｢それにみんなといた方が楽しい。｣
なんて笑顔で言うんだから可愛いな、なんて思った。

好きとかそういう感情じゃない、そういう感情を彼女は沸かせない。

妹みたいな、守ってやりたい存在になった。

バカレア組の仕事が減っていったとき白井怜が死んだと聞いた。
Aは！？大丈夫なんだろうか

数日後の少クラの彼女はやはりプロ意識が高かった。絆は2人にとって特別な曲だということは知っていた。それを泣かずに歌いきってファンにメッセージを伝えた彼女は凄かった。

けれど人間は脆い。Aは相当傷ついていると思う。おれは何も出来なかった。