SixTONESのもうひとつの物語 (ページ15)

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過去のお話③ ページ15

怜は何となく私が仕事が嫌なのが分かってるみたいで特に何も言わないけど気を使っていた。

そんな時私たちに名前がついた。

少クラでそれを発表した時お客さんから歓声があがった。その時気づいたんだ、自分たちには、自分にはファンがいる。ファンの方がいてこその自分たち。
これだけは絶対に忘れちゃいけない、
そう思ったんだ。

そして名前がついて初めての少クラで披露したのは亀梨和也くんの絆という曲。

2人でたくさん練習した曲のひとつで
ジャニーさんにはKinKi Kidsとかにしなよって言われたけどわがまま言って歌わせてもらった。
2人ともこの曲が好きだったから。

楽しかった。ファンの人が降ってくれる手、聞こえてくる心地いい怜の声、ジャニーさんに褒めてもらえるようになった私たちの武器である歌声で誰かを幸せに出来る。

私はやっと仕事へのやりがいと楽しさを見つけられたのだ。

2人での帰り道、怜は言った。

｢2人で掛け上がろうよ、ファンの人も、ジャニーズを知らない人も全部巻き込んでステージに上がろうよ｣

｢うん、そうしよう｣

あの日、人の少ないホームで言った彼女の言葉は一生忘れない。