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貴女side
風磨は男性陣に呼ばれ、
昼食は別々だった。
午後の部が始まり、
生徒達は奮闘したものの、
順位は変わらず2位、準優勝という結果に終わった。
ただ、全学年、全クラス対抗なので
他4クラスある3年生を抑えての準優勝は
あまりにも大きい。
祝福ムードのまま、
生徒達はこのまま打ち上げをするらしい。
テントの片付けなんかも終えて、
程よく日が落ちてきた頃合い。
入り口付近で風磨とそろそろ撤退しようとしていると
勝「お疲れ」
見知った顔が3人。
貴「お疲れ。
今日は本当に、最後までいてくれてありがとう。」
聡「俺たちこそ、
部外者なのにこんなに楽しませてもらったし、
ありがとう。」
海「私達も打ち上げ行こうかって話してたけど、、」
事情を知っている海は、
きっと私が今何を考えているのか察しがついている。
目配せしながら
海「でも2人とも今日は疲れてるよね
やっぱまた今度にする？」
風「それもそうだな。」
聡「やっぱそうだよね」
凄くサラッと流してくれる。
貴「うん、ありがとう。」
海には本当に
感謝してもしきれないな。
海「じゃあ、私たちはここで。
本当に、2人ともお疲れ様。ありがとね。」
聡「気を付けてね」
そう言って歩き始めたと思ったら
勝「あ、」
1人、こちらを振り返った。
勝「A」
貴「どうした？忘れ物？」
勝「違う。
今日、久しぶりに楽しそうに走るA見れてよかった。
相変わらずフォーム綺麗だった。」
無愛想で、特に微笑んだりすることもないけど
貴「えっ」
なんだろう、
凄く、懐かしい感じがする。
勝「これを機にまた、走ってくれると、嬉しい、、」
途中で言ってて恥ずかしくなったのか
語尾が分かりやすく弱くなったけど。
貴「うん。
また特訓つけてよ、勝利。」
そう言うと満足そうに海と聡くんのもとに駆けて行った。
風「なんだかんだ勝利が一番
何一つ変わんないよな。」
貴「それは言えてる。」
初めて会った時からずっと、
私の走りに一途に期待してくれて。
お互い素直になれない性格だけど
走ってる時は、勝利がずっと背中を支えてくれてた。
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作者名：arry | 作成日時：2023年10月28日 0時
