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332 風磨side ページ7

風磨side




中島との話の最後。






健「今日、勝利たちも来てるんだっけ?」





風「まあ、てか何で知ってんだよ」






健「Aから聞いてたから。

体育祭の間は顔出さないようにするから。

みんなで楽しんで。」






風「顔出さないって、

折角戻ってきてすぐこっち来たんだろ?」






健「俺があの子達に良く思われてないのも知ってるし

何より、

Aが今俺と会ったらまた混乱させるのは目に見えてる」





風「アイツが1番お前の心配してるのも分かってんだろ」





健「...そうだな。」





風「会いに行ってやればいいじゃん。」






健「まだ、気持ちの整理がついてないんだよ」





憔悴しきったように





ひと言一言発するごとに





どんどんその姿が小さくなっていくような






あの頃の中島からは想像できない。






健「風磨なら、Aと普段通り接するの上手いから」






風「それこそ中島の得意技だろ」






健「風磨の前で泣き顔晒した今の俺に

そんなことできると思うか?」






風「...」






健「言っただろ、

“優しくて良い人の健人さん”のままでいたいって。」






風「お前ら、とことん似てるんだな。」






健「かもしれない。」






風「まあいいや、

とりあえず体育祭の間会わないのは俺も賛成。

ただ、早いとこちゃんと話せよ。

お前がどこまでも隠し通したいのは分かったから。

俺も今日はちゃんと仕事するんで。」






健「助かる。」






そう言って、中島を1人医務室に置いてきたわけで。






職員テントを通り過ぎた時






「あっ、菊池先生」






と呼び止められて





弁当こっちにあるから、Aにも伝えてくれと頼まれた。






きっと、




Aは急に俺と面と向かって話すと動揺するだろうから





なんか良い方法が無いかと






クラスのテントに向かいながら頭を悩ませていると





よく見慣れたツーショットがそこにいた。

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作者名:arry | 作成日時:2023年10月28日 0時

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