検索窓
今日:8 hit、昨日:1 hit、合計:1,958 hit

338 ページ13

貴女side





貴「すみません、研修明けで疲れてるのに」





何度も来慣れた健人さんの部屋。





私が来るようになってから少しだけ生活感が出て





何にもなかったキッチンにも、





紅茶やコーヒーといったものがセットされてて






わざわざ飲み物を用意してくれる健人さんの姿も





もう何回見ただろう。






健「Aも体育祭終わってすぐなんだし、お互い様」






テーブルに紅茶を置いて





こちらにそっと歩み寄って、すぐそばまで来てくれる。





手のひらがそっと髪に触れようとする。





いつもなら気にしない健人さんのそんな仕草に





少し、ビクついてしまって





半歩、後ろに足を動かしてしまう。






やってしまった。





行き場を無くした健人さんの左手がきゅっと握りしめられて





こちらに向けられる視線が寂しそうなものに変わる。





相手は健人さん。誰よりもこちらの仕草に敏感で





1番、やっちゃいけなかった。





それなのに





健「本当に元気そうでよかった。

倒れたこと、気になってたから

本当に何もなくて良かった。」





心底安心したように優しく微笑んでくれる。






貴「心配かけてごめんなさい」





健「そこは“ありがとう”でいいんだよ」





どこまでも綺麗で、優しい健人さんの言葉に、瞳に、






今でもどこか嬉しいと思ってしまう自分がいる。





こんな中途半端な自分のために





ここまでしてくれる健人さんの優しさが





嬉しいのに





罪悪感からか、酷く痛く突き刺さる。





貴「ごめんなさい、健人さん、、私、」






泣くのは私じゃない。





泣いていい立場じゃない。





私は、






貴「健人さんのことを、

裏切って、ごめんなさい」





伝えないといけないことがある。

339 健人side→←337



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (3 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
301人がお気に入り
設定タグ:SexyZone , 中島健人 , 菊池風磨
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:arry | 作成日時:2023年10月28日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。