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風磨side
生徒で賑わう朝っぱらの廊下に
壁を伝ってのろのろと歩くスーツを着た後ろ姿。
風「何してんの？」
邪魔で仕方ない。
貴「ふ、、ふうま、、、」
声だけで俺と判断できるのかと驚いたが
風「ちょっ、、なんで泣きそうになってんだよ」
振り返った表情は口をへの字に曲げて
眉も八の字に垂れ下がるし
何よりうるうると瞳に涙を溜めていて
中学の頃のことを思い出して酷く焦る。
なかなか人に弱いところを見せたがらないから
そもそも困ったような表情すら見せなかったのに。
貴「風磨、肩か手を貸してほしい、です、、」
泣きたいなら胸でも貸してやると思ったが
どうやらそういうことじゃないらしい。
風「どうしたんだよ」
肩を寄せると、躊躇いがちに体重がかけられる。
貴「笑わないでほしいんだけど、」
隣で俺の肩に手を置きながら歩く。
風「うん」
貴「き、筋肉痛が、、」
風「は？」
あまりの答えに思わず立ち止まってしまう。
貴「急に立ち止まらないで。」
風「いや、、」
もはや言葉すらでなかった。
貴「笑わないのはありがたいけど
せめて何か言ってよ。」
風「何かって、」
何を言われるのかと
身構えた俺の身にもなってほしい。
貴「言いたいことは何となく分かるけど。」
そう言ってまた俺の肩を借りながら歩いていく。
貴「今じゃ走ることなんて皆無で
昨日のメニューだけで全身見事に筋肉痛。
あれほど毎日走っていたのが嘘みたい。」
風「そんなことで良かったよ。」
涙目の表情にヒヤヒヤしていた俺からしてみれば
随分拍子抜けさせられて逆に良かった。
貴「そんなことって、、結構一大事なんだけど」
風「別に肩くらいずっと貸せるから
ってか今どこに向かってんの？」
明らかに2階の教室に向かうルートではない。
そもそもここ1階だし。
貴「...教育相談室」
何故か言いにくそうに俯きながら答えた。
風「中島のとこか」
貴「うん、」
見えて来た教育相談室の文字。
気まずそうな顔にどうしようか迷ったが
とりあえず俺の手で扉を開ける。
風「中島」
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arry(プロフ) - Ahrさん» ここまでよんでくださり、コメントまでありがとうございます。お返事並びに更新が大変遅くなりすみません。大変お待たせしました。まだ読んでくださっているでしょうか？未だに手探りで進んでいる為、ドキドキしていただけてホッとしております。ありがとうございます。 (2022年10月15日 10時) (
レス) id: 8aa1122b4b (このIDを非表示/違反報告)
Ahr(プロフ) - めちゃくちゃドキドキして読ませていただいてます。久しぶりにこんな気持ちになりました笑 続き楽しみにしてます！ (2022年8月29日 21時) (レス) @page35 id: bfc2ddf8fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：arry | 作成日時：2021年10月6日 23時
