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姉side
麗「じゃあわざわざ見に来てくれたんだ」
風「タイミングよく部活もなかったんで。」
シャツにスキニーというラフな格好が似合うこの子は
風磨くんというAの同じクラスの子だった。
私たちの話が聞こえていたらしい。
の「ふまくん、あのね、のあね、、」
のあもすぐに慣れて
いつの間にか風磨くんの膝の上に座っている。
それにしても画になる。
風「Aから姪がいると聞いてはいたんですけど
こんなに可愛い子だったとは。」
麗「のあのこと話してたんだ(笑)」
風「麗奈さんのこともよく話してますよ」
麗「私?」
風「はい。
美人で頼りになるしなんでもできる凄い姉だって。
何故かめちゃくちゃ誇らしげに(笑)」
麗「そんな風に話すんだね〜」
めちゃくちゃ恥ずかしくなったけど
なんとなく嬉しかった。
さすがに面と向かって
そんなこと言ってくれることはないし。
麗「Aから友達の話とか聞かないからなぁ」
風「あぁ(笑)」
少し意味ありげな笑い方をするけど
そこに悪意は感じられない。
トラックにゾロゾロと
ユニフォームを着た選手たちが並び始める。
1500mのスタート場所は奥の方らしい。
麗「あ、そろそろはじまるかな」
風「みたいっすね。」
麗「のあ、Aが走るよ」
風「Aは速いぞ〜、青いユニフォーム。
よく見ててな。」
の「うん!」
曲線に選手たちが並ぶ。
青いユニフォームのAもその中にいて
真ん中あたりにいる。
一気に会場が静かになる。
「on your mark」
.
.
.
パァンッ
始まった。
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作者名:arry | 作成日時:2020年5月11日 3時