君の鋼は柔らかい参【竈門炭治郎】 (ページ9)

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百一話ページ9

ガキン！キィィィン！

刀と刀のぶつかり合う音が響く。

私は大勢の鬼殺隊だった鬼ときっと町人だった鬼を相手にする。

鉄渋に気を回すことが難しい。

少しでも気を割くと他の鬼にやられる。

『鋼の呼吸壱ノ型━━━鋼研ぎ』

この流れを使って五体ほど斬る。

体の動きを止めないように体を意識する。

『鴉、誰か呼んできて、誰でもいい。

急いで。』

そう伝えると鴉は飛んで行った。

私はずっと鬼を斬り続ける。

数が減ってきたような気がする。

鉄渋｢鋼の呼吸かい。はぁ、つまらない。つまらないね。｣

『侮辱しているのか？』

攻撃をやめずに聞いてみる。

少し息が上がって来たかもしれない。

鉄渋｢そうだねえ、侮辱か！侮辱に聞こえるならそれでいいだろう！｣

最後の鬼を斬る。

三回以上壱ノ型を使っている。

刀の切れ味はまあまあ上がっているはずだ。

鉄渋｢前の鋼の呼吸の継承者は強かったぞ。

まあ、今から何十年も前だがな。｣

そんなの、一番わかっている。

鋼の呼吸の継承者は漆ノ型の鋼磨きが出来ているのに、私にはどうしても出来なかった。

何度やっても何度試しても、何度も何度も何度もダメだった。

だから私にはしっかりと力が出せていない。

修行が足りない。

鉄渋｢まだまだ鬼はいるぞ！

この鬼たちは強いぞ。

ここで死なれてはつまらないぞ、鋼水Aよ。｣

なぜこの鬼がこれ程鬼を統率しているのかが理解できない。

鬼舞辻無惨と関わりがあるのか？

しかし目に数字は刻まれていない。

『鬼舞辻無惨と関わりがあるのか！』

鉄渋｢あぁ、私はあの御方を主とした、鋼の呼吸使いだからねぇ。｣

私と、同じ？！

祖父からは鬼が出たという話は聞いたことがない。

どういうことだ！

鉄渋｢くく、何故かわからんだろう。

私は家系のものでない初めての使い手だからだ。｣

そんな、こと！

部外者が使ったことあるなんて聞いたことは無かった！

『鬼になってから習得したのか！！！』

鉄渋｢くくく！くははは！｣

鉄渋の笑い声が響いている。