百二十五話 ページ33
鉄「私がここで殺してやる。」
鉄渋が私と距離を取り、構える。
私も呼吸を使おうと、構えようとした時、目の前に鉄渋がいた。
前回よりも格段に速い…!
私に刃を向ける速度と動く速度がほぼ変わらない!
鉄「鋼の呼吸 弐ノ型━━━針地獄!」
『鋼の呼吸 伍ノ型━━━白・切子舞風』
鉄渋の突きを少しでも遅くして、避けるためのもの。
それなのに、鉄渋は傷を負いながらもそのままの速さで私に攻撃をしてくる。
何とか避けようと、後ろに下がったが刀の長さのせいで一撃当たってしまった。
…でも、相手は毒を持っていないようだ。
これならまだ、何とか行けるはずだ。
鉄「なぜあの御方の寵愛を断った。」
『またそれを聞くのか。
私には主がいる。
だから、必要ない。気持ち悪い。』
鉄「あの御方は…!
私に何も向けてはくれない!
私はこんなにも想っている!」
そんなことを私に言われても。
私には興味が無いことだ。
それに吐き気がする。
『鋼の呼吸 壱ノ型━━━鋼研ぎ』
下を向いたままの鉄渋に近づいて攻撃しようとするが、全てを弾かれる。
的確に、弾いてくる。
ここは一旦引くべきだ、と思い下がろうとすると刀が弾きあげられた。
もう片方の腕にも刀を持っていた。
ヤバい、と思った時にはもう遅く、腹を斬られていた。
深く斬られてはいないが、痛みが酷く感じる。
止血しながら刀をよく見ると、鋸のような形になっていた。
肉を抉られたわけだ。
『なかなか、鬼舞辻無惨に似て気持ち悪い。』
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作者名:エアー | 作成日時:2020年5月22日 14時