九十六話 ページ4
不「太刀筋に迷いがねェ、それに…俺の刀に向かう先を全て見透かされているようだった。
煉獄が言うだけあるなァ。」
『ありがとう、ございます。』
小「俺は認めない認めない。それは感覚に基づいたものであるだけだ。俺の前では意味が無い。防ぐことすら不可能だろう。」
たしかに、これは普通の刀だったからわかり易かった。
私も扱い慣れているからか、体も反射で動けている。
胡「次は伊黒さんでよろしいですか?」
小「あぁ。だが休憩もなしに俺を捌ききれるのか?」
『大丈夫です。』
私と蛇柱様は向き合った。
深く息を吸って吐く。
『お願いします。』
胡「よろしいですか。
では、始め!」
近づいて来るのを刀を構えて待つ。
先程の二戦でまあまあ体力を使ったから少し回復しておきたい。
目の前から消える。
殺気を感じられない。
集中しろ、そうでなければ私はみんなを守れない!
『ここか!』
後ろを振り向き、刀を構えると、呼吸を使っていたのか蛇のようなものが見えた。
大きく音が鳴る。
何とか防げたみたいだが、体勢を崩してしまう。
足元を蹴られ地面に寝そべる形になる。
この状態は危ない、なにか、少しでも隙を作らないと…!
刀が振りかぶってくるのをギリギリのところで躱す。
その勢いを使って攻撃をする。
『鋼の呼吸 弐ノ型━━━針地獄!』
蛇柱様はそれを見て退いていった。
それを機会に起き上がる。
小「ふん、機転はまあまあ効いているだろうが自分の感覚に頼りすぎている。状況判断し最適な行動を取るまでの時間が長い。」
『ご指摘ありがとうございます。』
小「次から気をつけれればの話だな。」
お互いに走り始める。
小「蛇の呼吸 参ノ型」
『鋼の呼吸 壱ノ型』
動きが滑らかになっていく。
相手の行動がよく見える。
小「塒締め」
『鋼研ぎ』
私たちの刀がぶつかり合う音が響いた。
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作者名:エアー | 作成日時:2020年5月22日 14時